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DREAM ライト級戦線に新たな火種。青木真也の周辺にきな臭いムードが漂う

 「DREAM.2」が29日、さいたまスーパーアリーナで開催された。開幕戦のライト級GPで没収試合となった“バカサバイバー”青木真也が、怨敵J.Z.カルバンとの再戦に判定勝ち。忌まわしき“疑惑のエルボー”のうっ憤を晴らした。ようやく遺恨清算マッチに決着をつけたバカサバイバーだが、決定済みの2回戦を前に問題発生。またしてもDREAMにキナ臭いムードが垂れ込め始めた。

 一難去ってまた一難だ。
 3・15DREAM開幕戦でカルバンのエルボーを首に食らい、無念の試合続行不能となった青木。この日は屈辱を晴らすべく、没収試合となったカルバンとの再戦に臨み、因縁の相手を“関節地獄”に誘った。
 ゴング直後からスタンドに一切付き合うことなく、グラウンドに引きずり込んだ。下から三角締めでロックしたかと思えば、カルバンの痛めている左足をアキレス腱固め。いわゆる猪木アリ状態で試合を優位に進めたが、軟体のカルバンを極め切ることはできない。
 すると今度は逆にロックを外され、パウンドで鉄つい。マットに頭を2回、3回と打ちつけられ「ハンマーパンチをもらったときは試合を止めてほしかった」と、あわやレフェリーストップの危機だ。とはいえ、この局面をすぐに立ち上がって回避した後は、ペースを譲ることなく、したたかなファイトを展開する。
 カルバンのバックを取ると「この前の首のお返しで首攻撃してみた」というスリーパーで絞め上げる。怨敵カルバンの顔面を歪ませてウサ晴らししたかと思えば、ファイナルラウンド残り1分では腕十字で捕獲。タップを奪うまでには至らなかったものの、終始試合をコントロールして判定3―で遺恨清算マッチに勝利した。
 一度は昨年大みそかにHERO'S王者カルバンとの頂上決戦が組まれながらも相手の負傷で試合が流れ、開幕戦ではエルボーのハプニング。いわくつきの一戦にようやく決着をつけた青木は試合後、「3月にあんな裁定で終わって正直苦しかった。やっと笑顔でいられる」と涙ながらに語り「FEGさんとやってく中でいろいろ葛藤もあったけど、これでチャラになった」と本音を漏らした。
 因縁の相手との完全決着をつけてスッキリしたバカサバイバーだが、その一方で代償も払うことになった。すでに永田克彦との対戦が決定済みの5・11「DREAM.3ライト級トーナメント2回戦」(さいたまスーパーアリーナ)を前に問題が発生してしまった。
 2回戦について尋ねられるや「いま終わってすぐに答えられない」と突っぱねるばかり。そればかりか「あー、頭がクラッとする」と訴えた。どうやら笹原圭一イベントプロデューサーによれば「あす病院にいって診察を受ける」ということで、2回戦に向け不安の残るダメージを負ってしまったというのだ。
 遺恨清算マッチに完全決着をつけた青木。果たして永田との2回戦を無事に迎えることができるのか、DREAMライト級戦線は青木の出場をめぐり、またしても火種を抱えることになった。

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