まだシングルでは未勝利の遠藤だが、この日の相手は東京女子プロレスのエースの山下との対戦とあって、まずはエルボーで積極的に向かっていくも、背中へのローキックを始め、そこからは山下の攻撃を凌ぐのが精いっぱい。試合は終盤に雪崩式アティテュード・アジャストメントを狙われるも、これを阻止して、エルボーでリングに落とすと磐梯山(ステップ式ミサイルキック)を放ち、ようやくキャメルクラッチで捕獲する。
これをロープに逃げてエスケープした山下だが、遠藤はエプロンでの鶴ヶ城(延髄ニードロップ)で追い込んでいくが、水車落としをヒザで止められると、ハイキックからSkull Kickが決まりカウント3。遠藤の健闘虚しく、山下が完勝した。山下とは、昨年の1月30日に開催したTwinBox AKIHABARA大会でのマットプロレス以来の一騎打ちだった遠藤は「ちょっとは成長した姿を見せられたんじゃないかなと思います。もっとその期待に応えられるように、まだまだ頑張ります」と語った。山下は「一番注目している後輩。強くなろうという気持ちがすごくある。パーンと弾けたらすぐに上に行っちゃう」と期待を寄せており、遠藤が今なおシングル未勝利であることが「不思議」だという。「私から見て自分自身の強さ位に、まだ気付いていないんじゃないかなって。練習をどれだけしていても勝ちにつなげることは難しい。だから本当に弾けた時、初勝利できた時、その後がすごく楽しみです」と遠藤の成長を楽しみにしているようだ。
また今大会では、メキシコCMLLからの刺客、ダリス&ステファニー・バッケルと対戦したプリンセス・オブ・プリンセス王者の中島翔子と宮本もかのコンビだったが、ダリスのラ・マヒストラルで、もかがフォール負けする事件が発生。原宿ぽむと猫はるなの約4年ぶりの一騎打ちは、ぽむが「ぽむ・ど・じゃすてぃす」で奮闘する猫を振り切って勝利している。
◆東京女子プロレス◆
『TJPW INSPIRATION』
2022年9月11日
東京・新木場1stRING
観衆 155人
▼メインイベント(20分1本勝負)
○山下実優(14分4秒 片エビ固め)遠藤有栖●
※Skull Kick
(どら増田)