現役を引退したばかりのプロボクシング元WBA世界フライ級王者の坂田健史氏(31=無所属)は、夫人の地元である東京都稲城市議選に出馬。2043票の堂々2位(定数22)で快勝。元世界王者としての知名度を存分に生かした。ボクシングの元世界王者が、議員となるのは国内初。坂田氏は「支えてくれた皆さんのおかげ。感謝です。これからは市民の皆さまの声を聞いてがんばっていきたい」と喜びの弁。
昨夏の参院選で敗れた西村修氏(39=国民新党)は、所属していた全日本プロレスを退団し、背水の陣で東京都文京区議選に臨み、無事2226票の6位タイ(定数34)で上位当選し、参院選のリベンジを果たした。
その西村氏と引退試合を行った元新日本プロレスの木村健悟氏(57=無所属=本名・木村聖裔)は、プロレス黄金時代にゴールデンタイムで活躍していた際のネームバリューが効いたか、2198票の28位(定数40)で当選。木村氏は98年の参院選に民主党の比例代表で立候補するも落選。2度目の選挙挑戦での歓喜となった。また、木村氏の夫人で現職の東京都目黒区議の木村洋子氏(61=民主党)は6選を果たして、夫婦揃っての区議誕生となった。
埼玉県狭山市議選にチャレンジした元全日本プロレスの土方隆司氏(32=無所属=本名・八木隆幸)は、1500票の21位(定数22)で滑り込んだ。土方氏は天龍PROJECT認定の現IJ(インターナショナル・ジュニア)王者である。
かつて、新日本プロレスでマシン軍団の名物マネージャーとして活躍した、現職の北海道芦別市議の若松市政氏(69=無所属=リングネーム・将軍KYワカマツ)は、672票で10位(定数12)。4選を果たした。
今回の統一地方選挙に挑んだ格闘家5人全員が当選。現元・格闘家が国政選挙に挑戦し落選する例は多々あるが、この事実を見ると、いきなり国政ではなく、地域に根ざした活動をすれば、政治の場に立てる可能性があるということが分かった。今後、政治家への夢を見る格闘家にはいい事例になったのではなかろうか。当選した5人には、心より、「おめでとうございます」と申し上げます。
(最強プロレスサイトBATTLENET/ミカエル・コバタ)