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降板前に思いのたけをぶちまけた古舘キャスター

 フリーアナウンサーの古舘伊知郎が3月31日、2004年から12年間メーンキャスターを務めてきた、テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」に最後の出演を果たした。

 古舘氏は番組のラスト10分間、昨年12月に突然降板を発表した真相や、報道番組にかけた情熱を語って出演を締めくくった。

 番組のラスト、じっとカメラの前の視聴者を見据えた古舘氏は、「もっともっと普段着で、もっともっとネクタイなどせず、言葉遣いも普段着で、普通の、司法言葉なんかじゃなく、普通の言葉でざっくばらんなニュース番組を作りたいと真剣に思ってきた」というが、それがかなわなかったことを降板を決断した理由にあげた。

 報道番組の窮屈さを「2重3重の言葉の損害保険をかけなくちゃいけない」と説明し、「自分なりの言葉、しゃべりで皆さんを楽しませたい、というわがままな欲求が募って参りました」という。外部からの圧力での降板説については、「そういうことでは一切ございません」と否定。しかし、「つるんつるんの無難な言葉で固めた番組など、ちっともおもしろくありません」と暗に最近の報道番組の風潮を批判した。

 「古舘氏が同番組に出演することで、所属事務所には制作費も含め年間30億円近くをテレ朝が支払い、古舘氏の出演はそのうち12億5000万円と言われている。テレ朝からすれば、それだけ支払っているにもかかわらず、好き勝手やられて“外圧”を受けるのはたまったものではなかっただろうが、最後ぐらいは好き勝手思いのたけをぶちまけさせて“有終の美”を飾らせてあげたのだろう。同枠の前番組『ニュースステーション』のキャスターの久米宏氏のギャラは年間5億円程度だったから、テレ朝は払いすぎだった」(テレビ関係者)

 1日に判明した同日の視聴率は15.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率。番組は1週間休止し、11日から再開。後任キャスターは同局の富川悠太アナウンサーがつとめるが、かなりプレッシャーがかかりそうだ。

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