まず、女子卓球の平野早矢香は「北京オリンピックの時に部屋にバスタブがなかったんですね。やっぱり疲れをとるためにお風呂に浸かるっていう習慣があったので、子ども用のプールを持っていって、それにお湯をためて入りました。シャワーしかなくて…」とお湯に浸かるのも一苦労だったようだ。
女子サッカーの澤穂希も「北京の時は、トイレとお風呂との段差がないから結構水浸しに、排水口の位置とか悪くて…」と平野同様、北京オリンピックの宿泊所の環境の劣悪さを嘆いた。
選手村の食事事情については「(どの大会も)大体一緒だよね。マクドナルドがあって、イタリアン系とアジア料理と…」と澤と女子レスリングの吉田沙保里が口にする。
だが、吉田は「私たちは格闘技なので、計量の前と試合の日だけ作ってくれる方はいますけど…」と食事制限に細心の注意を払わなければいけないレスリングや柔道などの競技では、選手に専属の料理人がつくらしい。だが、マイナー競技になると、なかなか良質な食事を摂ることは難しいようだ。
また、オリンピックに出場経験のある男子バレーボールの川合俊一は「オリンピックの時の、野球はあれですよね?選手村入らないで、ニューオータニに、北京の」と北京オリンピックに出場した上原浩治に質問。北京オリンピックのヒドイ環境について話をしていた中で、好待遇を受けていたことをバラされ、苦笑いを浮かべる上原に「言っちゃダメなんだ」と川合は口を抑えながらも笑顔を見せた。
さらに、この話の流れから男子柔道の篠原信一は「オリンピックは一致団結って言うじゃないですか?野球なんてそんな…」とメジャースポーツばかり好待遇を受けている現状の不満を口にし、「日本が一つ?」とバカにした表情を見せ、会場内の笑いを誘った。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催される。観光客だけでなく、選手からも日本の選手村は最高だったと思ってもらえるような「おもてなし」を意識した大会になってほしい。