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清宮「二軍再降格」に隠された日ハムの新・内野布陣

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清宮幸太郎

 福岡ソフトバンクホークスとの一戦を快勝した北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督(57)が断言した。清宮幸太郎(19)は後半戦、二軍スタートになる、と。今回の一軍昇格は「期間限定」だった。オールスターゲーム前のため、登板機会のなくなる投手を登録から外した。その「空き枠」を教育の一環で清宮に与えたのである。
しかし、今回の2試合3打席の一軍経験は、来季の展望、早ければ後半戦途中からの「新布陣」を予感させた。
「清宮を一軍に定着させられないのは、一塁の中田、左翼の近藤、指名打者のアルシアが好調だからです。スタメンで使えないのなら、二軍で実戦経験を積ませたほうがいいとの判断が日ハム内にはあるようです」(スポーツ紙記者)

 栗山監督はこうも語っていた。「はっきり(課題が)見えてきた。やるべきことをやる時期」と。2日目のこの日(10日)は八回に代打で出場し、一ゴロ、2打席目の九回は四球だった。清宮は2日目のほうがボールもよく見えていたと話していた。栗山監督の言う、「課題」とは何なのか――。
「守備、走塁ということでしょうね。今の守備能力では一軍のレギュラー陣とは競争できません」(プロ野球解説者)
 しかし、清宮は将来の主砲候補だ。打撃センスはともかく、守備、走塁に弱点を持つ選手であることはドラフト指名前から分かっていたこと。それでも守備、走塁のレベルアップがなければ一軍定着はないとするならば、「できないことをやれ」と言っているようにも聞こえる。いや、それとも、「新人だから守備、走塁は大目に見てやる」という次元ではなく、レギュラーを狙うレベルに来たから、「これからは容赦しないよ」という意味なのか…。後者だとすれば、清宮が一軍でレギュラーポジションを掴むには、乗り越えなければならない必須事項ということになる。しかし、こんな見方もされていた。

「栗山監督はオフの補強まで見越しているのではないかと思います。今オフ、日ハムが取り組むべき課題は、中田翔のこと、そして、レアードです」(前出・同)
 正三塁手のブランドン・レアード(30)は昨季までに3年連続30本塁打をマークした主砲だ。但し、16年オフに2年の残留契約を交わしたが、推定年俸は2億5000万円。出来高を含めれば2年間で最高6億円という破格契約となっている。今季もここまで16本塁打を放っているが、打率は2割3分1厘。打率、出塁率はもともと高くなかったが、改めて残留契約を交わすとなれば、昇給はもちろん、3年以上の複数年契約を求めてくる。
「レアードは来季32歳、メジャーに帰還する意志があるとすれば、ラストチャンス。日ハムで現役生活を終えるか、もう一度メジャーに挑戦するかを選択する最後の機会となるでしょう」(球界関係者)
 レアードは親日家でもあり、残留を前提に交渉をスタートさせるだろう。しかし、日ハムのチーム総年俸は15億2388万円(選手会発表)であり、ここに外国人選手の年俸を加えても23億円台とされている。日本人選手だけの15億円台の総年俸だが、これは12球団でもっとも安い。特定の外国人選手に3億円以上を保証するとは思えないのだ。

 つまり、栗山監督の「課題が見えてきた」発言は、来季正三塁手を喪失した後のレギュラー争いの話も含んでいたのではないか、と…。仮に中田が今オフもFA権を行使しないとなれば、三塁経験者の中田、清宮のどちらかをコンバートしてくるのではないだろうか。
「日ハムは今のところ優勝戦線を争っていますが、昨季はBクラスが確定するなり、外国人選手を放出するなど次年度に備えました。後半戦の日ハムが失速するようなことになれば、守備位置を動かしてくるのではないか」(前出・同)
 余談だが、外国人選手の補強で失敗しまくっている阪神が、渉外担当者に「こういうのが欲しいんだよ」と“おねだり”している選手がいる。レアードだ。清宮の奮闘次第では、オフは大波乱になるだろう。(スポーツライター・飯山満)

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