22日に予定されているグループDのナイジェリア対アイスランド戦。この試合結果がどうなるかによって、キャプテンを務めるFWメッシをはじめとしたアルゼンチンイレブンの命運も大きく変わって来るといえるだろう。
「ナイジェリア勝利」、「両国引き分け」、「アイスランド勝利」の3つに分かれる試合の結末。この中に、アルゼンチンにとって最悪なシナリオといえる結果がある。それが「アイスランド勝利」だ。
アイスランドが勝ったと仮定した場合、グループの順位(1位クロアチアは突破決定済)は2位アイスランド(勝ち点4・+1〜)、3位アルゼンチン(勝ち点1・−3)、4位ナイジェリア(勝ち点0・−3〜)となる。アルゼンチンが逆転でグループ突破を決めるためには、最終戦でアイスランドがクロアチアに負けることが大前提条件となる。
ただ、既に突破を決めているクロアチアが、最終戦にそこまでの力を注ぐとは考えにくい。また、今後の決勝トーナメントでの戦いを考えると、格下であるアイスランドが、前回大会の準優勝国であるアルゼンチンを“退場”させるというのは悪くない話だ。もちろん、アイスランドも引き分けで十分突破できる状況で、下手にクロアチアにたてつくような真似はしないだろう。
利害が一致した両国が、お互いに“予定調和”の引き分けを狙いにいく――。この最悪のシナリオが実現しないよう、アルゼンチンはとにかくアイスランドの敗北を願う他ないようだ。とはいえ、この2戦の状態を見ると、そもそも最終戦のナイジェリアに勝てるのかという話なのだが…
文 / 柴田雅人