6・20大阪大会でノア杉浦貴に敗れてスランプに陥った後藤は、7・20札幌大会でレジェンド狩りに成功して復活の兆しをつかみつつあった。
この日はG1に向け「合気道はやっていますが、空手は初めて。いろんな武道を学び新しいものを取り入れたい」との意向から空手特訓を行い、必殺技のひとつやふたつ編み出すつもりだった。
しかし、突きをやっては同協会の椎名勝利師範から「弱い」「(パンチが)軽いからもっと強く」などと怒られ、サンドバックを蹴っても「遅い」「そんなんじゃ逆にやられるぞ」と説教される始末。終いにはスタミナ切れしかけたところに師範の一撃をくらって「ぶっちゃけ足が折れそうになった」と息絶え絶えだ。
前年度覇者の見る影もないが、それでも空手特訓を機に「G1までに新しい蹴り技でも完成させれたら」と決意は十分。
初戦となる8・7広島大会で激突する中邑真輔にも「蹴りでKOしちゃいましょうか。あと同じブロックの杉浦選手にもリベンジする」と息巻いてみせたが、連覇に向け磐石とはいえない。