「DeNAとの3連戦は、本当にカリカリしていたと思います。23日の初戦では審判批判、24日にはホームゲーム側のファンサービスの時間が長いとボヤいたり」(スポーツ紙記者)
25日の試合後は無言…。言いたいことはヤマほどあったが、ガマンしたのだろう。
しかし、ガマンできなかったこともあった。同日の午前中に発表された佐藤輝明の二軍落ちだ。
佐藤は横浜から二軍戦の行われる名古屋に直行し、ファーム戦に出場している。6月の佐藤の成績だが、打率1割7分9厘、本塁打1、打点8(16試合)。この“らしくない”数字を見せられれば、当然だろう。
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チーム関係者によれば、佐藤の代わりに「内野手の熊谷敬宥か、投手を2人上げる」という。とは言え、その熊谷は同日のファーム戦に出場していたのだ。
佐藤の名古屋直行と熊谷のファーム戦出場を指して、こうも解釈できる。
「二軍から選手を引き上げる場合、いったん一軍に帯同させたりします。一軍の雰囲気に慣れさせ、サインなどを覚えさせる時間が必要だからです。佐藤と熊谷が一緒に二軍戦に出ていたということは、佐藤の降格は唐突に決まったんでしょう、熊谷も準備ができていなかったんです」(球界関係者)
その影響だろう。25日の阪神は佐藤が抜け、前日よりも1人少ない25人の出場登録選手数で試合に臨んでいる。
また、岡田監督は3連戦初戦の23日に先発したビーズリーを24日に抹消している。これも、ジミに痛手だ。
「30日金曜日の先発投手がいなくなっちゃいました。リリーフから先発に再び配置換えとなった西純矢かなあ?」(前出・同)
関西圏で活躍するプロ野球解説者がこう続ける。
「佐藤の代役が熊谷? 佐藤は三塁手です。熊谷はファーム戦では二塁手として試合に出続けていました。佐藤の抜けた25日のDeNA戦でスタメン三塁を任されたのは糸原健斗。当面は左打ちの糸原と右打ちの渡邉諒を対戦投手によって使い分けていくのでしょう」
調べてみたが、二軍も「三塁手」に泣かされていた。直近5試合を遡っただけでも、スタメン三塁手は北條史也、山本泰寛、小野寺暖、遠藤成と“日替わり”状態だった。岡田監督は「一塁・大山(悠輔)、三塁・佐藤は動かさない」と言ってきたので、正規三塁手は育てて来なかったのだろう。
「佐藤の二軍落ちはルーキーイヤーの2021年シーズン以来です」(前出・在阪メディア)
岡田監督は佐藤の不甲斐なさにガマンができず、二軍行きを決めた。佐藤の降格はチームの雰囲気を暗くさせた。
チームは5連敗、横浜スタジアムでは13連敗。首位・DeNAとのゲーム差は0.5であり、悲観する数字ではない。しかし、佐藤が元気にならない限り、チームの雰囲気は元に戻らないだろう。(スポーツライター・飯山満)