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「人間には家族、使用人、敵しかいない」大臣更迭騒動は高市氏だけじゃない、田中真紀子氏の激しいバトル

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鈴木宗男氏

 高市早苗衆議院議員を巡る騒動が長引いている。高市氏が総務大臣時代に、放送法の政治的公平性を巡る解釈変更を安倍晋三総理大臣(肩書は当時/以下同)の補佐官が総務省に問い合わせ、それを高市氏も了承していたとされる文書を立憲民主党の小西洋之参議院議員が暴露した。さらにその後の展開として、総務省関係者が文書は正式な行政文書として認めた。

 この背景には、放送行政を巡って当時の大臣だった高市氏と、総務省の官僚との間に対立があったためと言われる。安倍元総理が亡くなり、高市氏の後ろ盾がなくなったことで、今回の問題が浮上したと見る声もある。高市氏は窮地に立たされた格好となり、現在務める経済安全保障担当大臣の更迭案も浮上している。

 ​>>玉川徹氏、高市早苗氏に「保守っていうより右翼」発言で物議 「印象操作しすぎ」の指摘も<<​​​

 こうした大臣と官僚のゴタゴタで思い出されるのが、2002年1月30日に起こった田中真紀子外務大臣の更迭騒動だろう。小泉純一郎内閣の目玉人事として期待されたが、田中氏と外務省の一部官僚との間の対立姿勢が絶えなかった。

 前年の2011年11月1日には田中氏は指輪を紛失したが、秘書官に新たに買いに行かせたことによって、イラン外相との会談に遅刻する大失態を起こしている。

 さらに、田中氏の前に強敵として立ちはだかったのが、一部の外務官僚と太いパイプを持つ鈴木宗男氏だった。鈴木氏がNGO団体に圧力を掛けたと田中氏が外務省の事務方から耳にしたと暴露するも、事務方は否定。いわゆる「言った、言わない」の論争となり、鈴木氏を交えてのバトルとなった。国会で鈴木氏は、田中氏が発したとされる「人間には家族、使用人、敵の3種類しかいない」という言葉を受けて、「私はどこに入るのか」と挑発的な追及も行っている。田中氏は「特定の議員の名前なんて全然言っていない」と突っぱねていたが、最終的に小泉総理の判断で更迭となってしまった。

 今回の高市氏の騒動も、総務省の官僚と岸田文雄内閣の一騎打ちの公算となって来たと言える。この騒動が今後、どのように決着するのかは気になるところだ。

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