高市氏は1993年に国会議員に初当選。現在は保守的なタカ派スタンスで知られるが、当初はリベラルなポジションを取ってきた。女性の立場からの発言としては、2007年に柳澤伯夫厚生労働大臣(肩書は当時)が「(女性は)産む機械は数が限られている」などと発言した、いわゆる「女性は子どもを産む機械」発言に対し、「私は子どもを授かれない体なので、機械なら不良品になってしまう」と猛批判したことでも知られる。
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だが、ここ最近の発言は、そうしたものとは方向性が異なるものが多い。その変化の背景には、元首相の安倍晋三氏との距離の近さがあるとも言われている。
2013年には会合の場で原発再稼働について、「東京電力福島第1原発事故を含め、事故によって死亡者が出ている状況ではない。安全性を最大限確保しながら活用する」などと発言。被災地の自民党福島県支部連合会などからも批判を受け、発言を撤回し謝罪している。
また、2016年に総務大臣を務めていた時には、放送局に対し、「行政指導しても全く改善されず、公共の電波を使って繰り返される場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにいかない」などと発言。これにはジャーナリストの田原総一朗氏らから激しく批判されてきた。
さらに、2021年に『週刊文春』(文藝春秋)でNTTが高市氏らを接待していたと報じられると、自身のサイトのコラムで「完全割り勘」を主張し、「今回の記事を読んで、『行政の公正性』に特に注意を払ってきた者として、悔しくてなりません」と怒りを示している。
こうして見ると、高市氏は「物申す」人物であるのは確かであり、何かとその発言が物議を醸し出しがちと言えるかもしれない。今後の動きも気になるところだ。
記事内の引用について
高市早苗氏のオフィシャルサイトより
https://www.sanae.gr.jp/