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お年玉、年賀状が法律違反になるケースも? 政治家たちのお正月事情

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 政治家にとってお正月は、挨拶などの機会が多くなる時期だ。だが一般人と違って細かい法律上の制約が、公職選挙法に定められている。

 お正月の挨拶の定番である年賀状は政治家から選挙区内の有権者に出すことはできない。そこには現職の政治家ばかりではなく立候補予定者も含まれる。公職選挙法で挨拶状の禁止が定められているためだ。

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 年賀状ばかりでなくクリスマスカードなども禁止だ。さらに年賀状には抽選用の番号がついている。こちらも、解釈によっては「財産上の利益供与・交付」に当たる可能性がある。2022年のお正月には広島県のベテラン市議が5000枚程度を選挙区内の有権者に送り物議を醸したケースもある。

 ただし、有権者が政治家に年賀状を送ることは違法ではない。さらに政治家が返信として官製はがきに自筆で寒中見舞いとして出すことは問題がない。

 子どもへのお年玉も場合によっては問題となる。政治家は選挙区内にある者に対し、名義や名目に関係なく寄付をしてはならないとされる。ただし親族に対しては除外されている。法律で定められている親族の範囲は、6親等の血族と3親等の姻族となる。

 例えば政治家が親戚の家へ挨拶に行き、そこに親族の子どもの友人が遊びに来ていたとする。その場合、親族の子どもにはお年玉は渡せるが、友人には渡せない。ついお金をあげてしまえば、相手が子どもであっても「寄付」とみなされてしまう可能性があるのだ。

 また新年会などで食事の席が設けられる時もあるだろう。この場合も、政治家は割り勘で支払う必要がある。サービス精神で多めに出したり、全額支払うようなことがあれば、たちまち違法となってしまうのだ。

 ただ、どこまでが合法でどこまでが違法か、線引きが非常に難しいのが実情だ。こうしたルールが細かく定められているのは、政治家と有権者がクリーンな関係を保つためだ。資金力のある政治家による売名、有り体に言えば「金にものを言わせる」行為を防ぐ目的もある。「ついうっかり」では済まされない厳密な世界だと言えるだろう。

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