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推理小説マニアの犯罪!つくば万博爆破未遂事件【衝撃の未成年犯罪事件簿】

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画像はイメージです

 大手食品会社を標的にし、社長の誘拐や毒入り菓子を店内に放置するなどの犯罪で話題になった通称「グリコ・森永事件」。犯行前に脅迫状を送り、警察を煙に巻くような行動は「劇場型犯罪」と呼ばれた。

 なお、グリコ・森永事件が発生した1984年~1985年にかけて、全国では事件を模した犯罪が全国で発生。犯人グループの名義である「かい人21面相」を名乗る模倣犯が多数登場した。

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 そんな時期に発生したのが、中学3年生による国際科学技術博覧会(つくば万博)爆破予告事件だ。
 1985年3月、開催中のつくば万博の会場に「かい人21面相」を名乗る人物から電話で「会場を爆破する」という内容の脅迫電話があった。最初は質の悪いイタズラかと思ったが、しばらくして雑誌の切り抜きから作った脅迫状が新聞社へ届いた。その内容は「3月21日16時、科学万博10か所で爆発が起こる。科学で阻止してみろ」というもので、事態を重く見た関係者は警察に通報した。

 また、時期を同じくして、東京・新宿の紀伊国屋書店、横浜駅西口のデパート、雪印乳業(現:雪印メグミルク株式会社)や三菱鉛筆などの大手メーカー、国鉄(現:JR)の重役などにも脅迫状が届き、その数は計8か所、48通の脅迫状が確認された。

 約1か月後に犯人が捕まったのだが、犯人は横浜市緑区に住む中学3年生の少年ということがわかった。少年は大の推理小説マニアであり、前年に発生したグリコ・森永事件に触発され、「世間を騒がしたい」と考えるようになり、多くの推理小説をヒントに脅迫状をあらゆる企業に送り付けていたという。

 「グリコ・森永事件」は1985年8月に犯人グループからの終息宣言があり、世間を騒がすことも無くなり、次第に模倣犯も消えていった。

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