この日関脇・若隆景と対戦した高安は立ち合い強烈な右のかち上げを見舞うと、間髪入れずに激しい突き押しを見せる。若隆景は右に動きながら攻めをいなそうとしたが、高安は動じずに圧力をかけ続け土俵外に押し出した。
格上相手に快勝した形の高安だったが、取組終了直後に両手を膝につき一時その場にうなだれると、西の徳俵前に戻る際に右足を引きずる。また、土俵を降りた後も、かかとを少し浮かせる動作を何度か繰り返すなど右足を気にするそぶりを見せた。
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取組後の高安の姿を受け、ネット上には「高安いい相撲だったけど足大丈夫?」、「勝ったのはいいけど、足の状態が気になって素直に喜べない」、「最後ちょっと飛んで土俵外に出た時に痛めたんだろうか」、「もしかして場所前の故障が再発した可能性もあるのでは」といった心配の声が相次いだ。
「高安は若隆景を押し出しで下す際、左腕を手繰って引いてきた若隆景の攻めを俵に足をかけこらえた後、少しジャンプするように両足で土俵外に着地。この直後にうなだれる様子を見せたため、着地の際に何らかのアクシデントが発生した可能性はあるのでは。また、高安は今場所前に行われた秋巡業(10月8~28日)中に右足親指を負傷し最終日を休場していますが、この故障が今回の取組中に再発したのではという見方も上がっています。高安は立ち合い強く当たり相手の上体を起こし、そこからの突き押しで主導権を握るという取り口が持ち味の力士ですが、下半身を故障するとその取り口の威力が半減します。負傷の程度によっては残り14日間の苦戦はもちろん、途中休場に追い込まれる可能性もゼロではないでしょう」(相撲ライター)
取組後の報道によると、高安は『前へ出られた。考えていた相撲が取れました』と勝利に手応えをにじませており、取組後に不穏な様子を見せたことについては特に言及せず。14日の2日目も出場予定だが、コンディション面を心配しているファンは少なくないようだ。
文 / 柴田雅人