第95回は、暢子(黒島結菜)は本格的に自らの店の準備に入ることに。暢子と和彦(宮沢氷魚)は店の二階に住むことになり、あまゆで送別会が開かれる中、一本の電話が掛かってきて――というストーリーが描かれた。
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※以下、ネタバレあり。
第95回では、賢秀(竜星涼)を巡るねずみ講乱闘の場に、東洋新聞の記者である和彦が居合わせていたことが週刊誌にスクープされ、編集局長から辞職を迫られる事態に。それを聞いた和彦の上司・田良島(山中崇)は猛反発。「俺が責任取ります。俺が辞めるので青柳は不問にしてください」と編集局長に掛け合うという事態に。
一方、田良島に迷惑を掛けられない和彦は、自ら退職を決意することに。退職日に田良島は「ちょくちょく顔を出せ。何でも相談に乗る」と声を掛けたが、和彦は「辞めた人間が顔を出すのは、迷惑でしょうし」「僕は東洋新聞社とも、田良島さんとも関係ないですから」と発言。
これに田良島は激怒して机を叩き、「関係ないなんて言うなよ。二度と言うな!」と涙ぐみながら和彦の胸を叩くという展開となったが――。
「実は第94回では、賢秀が幼少期に窃盗を働いた際、父の賢三(大森南朋)が『次、こいつがこんなことしたら俺が刑務所に入る』と発言。これに賢秀が『父ちゃんは関係ない!』と反論すると、『家族だのに関係ある!』と怒鳴るというシーンがありました。第95回の田良島の言動は、明らかにこれを踏まえたシーン。田良島が和彦を息子のように想っていたことを表現したかったようです」(ドラマライター)
しかし、田良島の言動にネット上からは「取るべき責任は本人に取らせるべきでしょ」「意味不明」「このセリフ、全然美談じゃない」「田良島も奇人になった」「上司や親が代わりに責任取ろうとする意味分からん」という困惑の声が集まっている。
「窃盗の責任を親だけが取ろうとするのも、部下の軽率な行動の責任を上司だけが取ろうとするのも、どちらもあまり一般的な価値観でないのは確か。それだけに、不祥事の責任を代わりに取ってあげるという行動を、あたかも美しき親心のように描いていたことに疑問の声が集まってしまったようです」(同)
番組の公式SNSには田良島への絶賛のコメントもある一方で、制作側との視聴者との価値観のズレはどんどん大きくなっているようだ。