問題となっているのは、両チーム無得点の3回裏2死一、二塁でのこと。バッテリーは打席のヤクルト・村上宗隆に対し、カウント「1-0」からの2球目に内角真ん中付近のツーシームを選択。しかし、この球を完璧に捉えられ決勝の42号3ランとされてしまった。
裏目に出たバッテリーの配球について、試合後に取材に応じた矢野監督は「(村上は)一発で仕留める技術も力もあるバッターやから、バッテリーは攻めることはできにくいけど、粘ってほしかった」とコメント。17日試合前時点で「.320(リーグ3位)・41本(同1位)・101打点(同1位)」と三冠王も狙える数字をマークしている村上に対しては、球数をかけ慎重に攻めるべきだったと注文をつけたという。
>>阪神、矢野監督の後任が水面下で決定? Aクラス入りへ試練続く中飛び出した注目発言<<
バッテリーの配球に対しては、ネット上にも「矢野監督が不満げなのも当然、三冠王クラスの打者に内角ストライク投げるのは軽率すぎる」、「インコースを意識させたかったんだろうが、それなら死球覚悟でボールゾーンに放るべきだったと思う」、「塁が1つ空いてたんだし、四球OKでアウトローの際どいコースを徹底的に突くべきだった」といった批判が寄せられた。
ただ、一部ファンの間ではバッテリー以上に、この日「1番・中堅」で先発していた島田海吏のプレーを問題視する声も上がっている。島田は同戦3回裏1死で塩見泰隆が右中間フェンス際に放ったフライに全速力で追いつきはしたが、落ちてくる打球の軌道を見誤ったのか捕球できずに三塁打としてしまう。ネット上には「記録に残らないエラーやらかした島田が1番悪いだろ、捕ってれば村上の前のサンタナ(空三振)で3アウトだったのに」、「拙守でピンチを招いたことで山田(哲人/四球)、村上に対するバッテリーの配球が狂った面もあるのでは」といった指摘も散見される。
村上の3ランがなければ「2-1」で試合に勝っていた計算となるこの日の阪神。それだけに防げたミスだともったいなく感じたファンも少なくないようだ。
文 / 柴田雅人