<現時点でそろえられる限りのベストメンバーで…>
とあったが、同日、リリーバー・鍬原拓也など3投手の陽性判定者が出たことを伝えている。
「鍬原は7月31日から発熱の症状を訴えていました。28日まで横須賀での二軍戦に帯同していたので、彼とロッカーの近かった太田龍、与那原大剛(育成)の健康状態も確認したら、やはり…」(球界関係者)
「試合をやる」と決まったが、これで、計84人の陽性反応者を出してしまったわけだ。
>>巨人、元木ヘッドが監督代行? 首脳陣も激震のコロナ大量感染、終盤戦のダブルヘッダーも浮上か<<
出場可能な内野手が3人しかいない状況は既報通りだが、こんな意見もあるそうだ。
「失礼ながら、巨人サンは負けても責められません。でも、阪神サンは勝って当然、一軍選手がほとんど残っていない今の巨人サンに敗れるようなことになれば、ファンも納得しないでしょう」(某球団スタッフ)
阪神の予告先発は、青柳晃洋と発表されている。
今季の青柳は巨人戦3試合に登板し、2勝0敗。防御率1・57と安定しているが、巨人メンバーがガラリと入れ替わることで“違う印象”を抱くかもしれない。
その青柳は“試合強行”が伝えられた頃、甲子園球場で最終調整を行っていた。
「阪神が次に甲子園球場で試合をするのは、8月30日。高校球児に甲子園を明け渡すためです。約1か月の長期遠征の始まりがこの巨人戦であり、白星スタートを切りたいところです」(在阪記者)
阪神は首位・ヤクルト追撃の一番手である。現在、ゲーム差は「10.0」だが、球宴明けの最初のカードでヤクルトと対戦し、2勝1敗と勝ち越しに成功した。
しかし、そのヤクルト3連戦についてこんな指摘もある。
「敗れた第3戦、村上(宗隆)1人にやられましたよね。7回にソロ、9回に同点弾、延長で勝ち越し2ラン。延長11回、バッテリーは村上を歩かせるのかどうか、ベンチに判断を仰いでいたのに明確な指示を出しませんでした。村上を迎えたところで、バッテリーは危機感を感じていたのに、ベンチは楽観視していました」(プロ野球解説者)
主力選手のいない巨人に、投打ともに好調の阪神が負けるとは思えない。とは言え、阪神には「勝って当然」のプレッシャーがある。試合展開を読むのがお世辞にも巧いとは言えないベンチの判断ミスで、青柳を窮地に立たせることにならなければいいのだが…。
前出のプロ野球解説者がこう続ける。
「青柳は低めにボールを集め、ゴロ・アウトを積み重ねていくタイプです。でも、巨人戦だけはウラをかいて高めに投げ込んできました。過去3戦はそれで成功しましたが」
東京ドームは本塁打の出やすい球場でもある。また、予想されるベンチ入りするリリーフ陣は一軍経験が少なく、阪神打線からすれば、「データがない」とも解釈できる。青柳とトラ打線にヘンなプレッシャーがのしかかっていることは間違いないようだ。(スポーツライター・飯山満)