この日のガンケルは5回裏2死から山崎晃大朗に四球、続く山田哲人にタイムリー二塁打を許し失点するも、それ以外のイニングは無得点に抑え「6回1失点・被安打4」で降板。ただ、打線が最後まで同点・逆転できずに今季4敗目を喫した。
決勝点を奪われた5回裏のガンケルの投球について、試合後に取材に応じた矢野監督は「2死から、長打のない打者やから。責めることはないけど、結果から振り返ると、あの四球がもったいない」とコメント。今季までのプロ7年間で通算5本塁打の山崎に対し、2死から四球を与えたのは不用意だったと見解を示したという。
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矢野監督のコメントを受け、ネット上には「カウント『2-2』と追い込んでからの四球は確かにもったいなかったな」、「多少甘く入っても一発は無さそうだったし積極的にストライク攻めてほしかった」、「後続の山田は長打のリスクが高い打者(19日終了時点で通算256本塁打)、だからこそ山崎は出塁させちゃいけなかった」と同調する声が寄せられた。
一方、「中盤まで試合を作ってくれたガンケルを責めるのはお門違いじゃないか」、「文句言う相手が違う、ガンケルより打線の方がよっぽど悪いだろ」、「今日も含めて投手陣は相当頑張ってるのに、打線がひどい体たらくなせいであんまり勝ててないことを深刻に捉えるべき」と、打線の方を問題視するべきではと不満を述べるコメントも多数見られた。
「阪神はガンケルが5回裏に取られた1点が決勝点となり試合に敗北。ガンケルを含めた投手陣は3失点と試合自体は作っていましたが、打線は4安打無得点と全く援護できませんでした。また、阪神は同戦を含め投手陣が21試合連続3失点以下(1950年の2リーグ制導入以降では史上最長)と歴史的な安定感を見せていますが、打線が同期間で計80得点(1試合平均約3.8点)と振るっていないこともあり『12勝9敗』とそれほど白星は伸びていません。このこともあり、ガンケルの四球に不満げな様子を見せた矢野監督に対し、問題視するべきは長らく機能していない打線の方ではないかと憤っているファンも少なくないようです」(野球ライター)
打線低迷がこのまま続くと、投手陣の調子が落ちると同時に大規模な連敗に突入するリスクも考えられる阪神。投手が安定しているうちに打線復調にはめどをつけたいところだが、矢野監督は果たして適切な策を打つことはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人