「第94回アカデミー賞」の授賞式。コメディアンのクリス・ロックが、スミスの妻で、脱毛症に悩む女優のジェイダ・ピンケット・スミスの短髪について揶揄。これに激怒したスミスは壇上に駆け上がり、強烈な平手打ちをしたことが波紋を呼んでいた。
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この問題について三浦氏は、クリス・ロックに対して「調子乗ってるんですよ」と痛烈批判。だが、今度はウィル・スミスに対しても「何で、妻が言われたのに夫が乗り出していって『俺の女を!』ってパンチするんですかね?」と非難の矢を向けた。
同氏はこの後、いきなり今回のアカデミー賞で「国際長編映画賞」を受賞した『ドライブ・マイ・カー』の話題を持ち出し、同作のテーマについて「有害な男性性」と持論。
続けて、「『ドライブ・マイ・カー』というのは、監督が、村上春樹さんの原作よりさらに手を入れて、どうやって男性の主人公が自分の中の有害な男性性や自己愛やそういったものを乗り越えて、他者に心を開いていくかという話でもあるんですね」とあらすじを解説。
さらに「ネタバレはしないようにしますけど、もう1人の若い男性のキャラクターがいまして、この人は自分の有害な男性性を破棄してしまって失敗する」と物語の核心を突くようなガイドを続けつつ、まるで『ドライブ・マイ・カー』を暗に批判するような口ぶりだった。つまり同作に流れているテーマと、ウィル・スミスの行動が同じ女性観に基づいていると言いたいのだろう。
続けて、三浦氏はこうまくしたてた。「こういう映画が受賞しておきながら、アカデミー賞の授賞式でこういう暴力がまかり通ってしまうというのは、いいパパであることをウィル・スミスさん、私も大好きですけど、もうちょっと批判的に見ないといけないところもある」などと若干回りくどい説明。
そして、「ウィル・スミスさんが白人男性だったら、この場で殴ったらまた別の問題が生じちゃうので。 そういう、誰が一番権力を持っているか、誰か弱者と認定してもらっているかによって、いろんなものがひっくり返りうるんですね。なので、もう少しいい、悪いというよりも、ちょっと分析的に、この事象は見てほしいと思います」と難解な話を2分に渡って話していた。
この間、司会の谷原章介はずっと沈黙。ネットでは「論点変えてきたな」「急にどうした?」「捻じ曲げすぎだろ」「ネタバレだろ」「わざわざ話をめんどくさくしとる」「もっと簡潔に話せないの?」など呆れる声が続出している。