民放2位を記録したのは今月7~11日分で、平均世帯視聴率が5.4%だったという(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。フジの同時間帯の情報番組が、週平均で民放2位になるのは2019年2月の第1週以来、約3年1か月ぶりの快挙だ。
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民放1位は『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)ということは揺らぎようのない事実だが、それまで民放2位の座は『スッキリ』(日本テレビ系)だったはずだった。
ところが、例えば今月14日の視聴率で言うと、『めざまし8』は世帯5.9%・個人視聴率3.1%に対し、『スッキリ』の第一部は世帯5.9%・個人2.9%。つまり『めざまし8』が勝利している。また、他の日も『めざまし8』が上回る日が多い。『スッキリ』が勝つ曜日もあるが、両者の差はごくわずかだ。
振り返ると、『めざまし8』の初回の世帯視聴率は6.2%だった。一方、同じ日の『スッキリ』第一部は世帯8.8%。つまりこの時点では『スッキリ』が快勝していた。だが 約1年半を経過した昨年11月22日分で言うと、『スッキリ』の第一部は世帯6.7%・個人3.6%、『めざまし8』が世帯5.5%・個人2.8%となっており、『スッキリ』の落ち込みが特に激しい。
ちなみに『めざまし8』の前枠は、小倉智昭の『とくダネ!』だった。そんな『とくダネ!』と『スッキリ』を比較すると、例えば2020年8月17日分では『とくダネ!』が世帯6.1%・個人3.1%、『スッキリ』第一部が8.7%、個人4.5%と、『スッキリ』が上回っていた。つまり現在の『めざまし8』の民放2位は、『スッキリ』の完全自滅から来ているようだ。
また、『めざまし8』は司会が小倉から谷原に変わっただけで、特に中身や構成に変化はない。言わば、長年の視聴者が離れずにいるということだろう。他を見るなら、この時間はフジテレビで、という人も多いかもしれない。さらに、『めざましテレビ』の視聴者がそのまま残っていることも考えられる。
一方で『スッキリ』の一人負けの背景は、ここ最近の裏の『ラヴィット!』のF2層(35~49歳)の微増や、加藤浩次の求心力の低下、他にはアイヌ差別発言なども尾を引いていそうだ。番組に対するSNSのレスポンスも一時期に比べて少なくなりつつある。果たして『スッキリ』復権はあるのだろうか。