>>中日球団代表、京田ダウン査定への発言に「過小評価し過ぎ」の声も 規定クリア継続は評価対象外? 今季の低調から納得も<<
今放送ではプロ野球選手100人がすごいと思う他選手の打撃・投球に投票し、各部門のスペシャリストを選出するオフの恒例企画「プロ野球選手が選ぶ2021年100人分の1位」の変化球部門の結果を発表。今年はフォーク(18票/1位)、カーブ(9票/2位)、スライダー(6票/5位タイ)、カットボール(5票/7位タイ)、シュート(3票/10位タイ)と、持ち球全てがトップ10にランクインした山本がNO.1投手に選ばれた。
問題となっているのは、投票結果後に紹介された山本の今後に対する立浪新監督の発言。番組では山本がライブ配信アプリ『17LIVE』が11日に生配信した『山本由伸の17LIVE』に出演した際、今オフ新たにチェンジアップを習得する意向を語ったことが紹介される。ただ、これについて話を振られた立浪新監督は「一つの球種を覚えることによって、例えばスライダーが曲がりにくくなるとかそういったこともあるので。今(のまま)で十分だと思いますけどね」とコメント。新球種の習得には他球種の質を落とすリスクがあるとして否定的な見解を示した。
立浪新監督の発言を受け、ネット上には「やる前からリスクあるぞ、変える必要ないぞって決めつけるのは違うと思う」、「現時点で持ち球全てをハイレベルに兼ね備えてる山本が、新球種習得で投球崩すのはちょっと考えにくい」、「全5球種がトップ10入りしたのはそれだけ指先が起用な証でもあるだろうから、新球挑戦にそこまで悪影響は無いのでは」と疑問の声が寄せられている。
一方、「無理に球種増やす必要ないっていう主張は分かる、現時点でも球界最高峰の投手なわけだし」、「投票結果にも反映されてるが、今年の山本は現変化球ほぼ打たれてないしな」、「今年不振だったらまだ分かるけど、これ以上無いくらいの結果残してるから自分もそのままで良くないかとは思う」と同調する声も多数挙がった。
今季の山本は「26登板・18勝5敗・防御率1.39・206奪三振」といった成績を残し沢村賞、リーグMVP、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率(.783)といったタイトルを獲得した投手で、変化球被打率も「.158」と1割台の数字をマーク。打者に的を絞らせない投球で数々のタイトルを総なめにしていることもあってか、ここからもう一つ球種を増やす必要性はないと考えているファンも少なからずいるようだ。
「山本は圧巻の数字を残した今季の活躍ぶりなどから、将来的な獲得に向け熱視線を注いでいるメジャー球団も少なくないと言われている投手。ただ、本人は11月下旬の沢村賞発表後会見で『今のレベルでは(メジャーで)通用するとはまったく思わない』と、自身の実力には満足していないという旨を語ったことが伝えられています。今オフの新球習得への挑戦もよりよい投球をしたいという向上心の表れと思われますが、現状でも既に球界トップクラスの実力を有していることから、『これ以上進化する必要はあるのか』といった意見も多くなっているようです」(野球ライター)
来季から新たに立浪新監督が率いる中日は、今年6月の山本との対戦で「7回1失点・被安打4・9奪三振」と好投され敗れている。このこともあり、一部からは「立浪新監督はこれ以上レベルアップされたらお手上げって思いもあって異議を唱えたのでは」という声も挙がっている。
文 / 柴田雅人