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報道によると、球団は村西に対し現年俸870万円(推定)からのアップを提示したとみられるが、村西は約30分間の交渉を経てこれを保留。交渉後の会見では「(球団提示に)こんなもんかと思いました。納得いかないと判は押せないなと。僕が投げるのは1イニング丸ごとのイメージはない。イニングで言われても。登板数で見てもらいたい」と、球団には登板数を評価してもらいたいという思いを口にしたという。
今季の村西はワンポイントを中心に18試合(12イニング)に登板し、「18登板・1勝0敗5ホールド1セーブ・防御率3.75」といった数字をマーク。ただ、レギュラーシーズンは9月29日・ロッテ戦を最後に登板がないまま終了。その後のクライマックスシリーズ、日本シリーズも未登板となっている。
村西の契約保留報道を受け、ネット上には「今オフの球団保留1号が村西とは予想外、大した成績じゃないのにえらい自信だな」、「現状維持やダウンならともかく、アップ提示でよく保留しようと思ったな」、「今の年俸、今季成績を考えると1100万くらいが妥当な線ではと思うが、本人の希望額はどれくらいなんだろうか」と驚きの声が寄せられている。
一方、「納得できない部分があるなら、納得できるまで球団と話し合うのは当然」、「去年に比べたら相当数字いいから、その分評価してもらいたい気持ちは分かる」、「故障からそれなりに持ち直してるわけだし、減額分くらいは取り戻したいと考えているとしてもおかしくはないな」、と、保留決断に理解を示すコメントも数多く挙がった。
村西はプロ1年目の昨季開幕ローテ入りを果たすも「4登板・0勝1敗・防御率9.00」とほとんど結果を残せず、10月には「鏡視下右肘頭骨棘切除術・骨接合術」を受けるなど不振・故障に苦しんだまま終了。同年オフの契約更改では、130万円ダウンとなる年俸870万円(同)でサインしている。
「村西は今季成績だけを見ると特筆すべき数字ではありませんが、昨季と比べると登板数、勝利数、防御率といった数字はいずれも良化しています。そのため、本人としては不振・故障を乗り越え一定の数字をマークしたという点を球団側に評価してもらいたいという気持ちがあるのかもしれません。また、リリーフは先発に比べ負担や故障のリスクが大きい役割なので、『もらえるうちにもらっておきたい』といった考えを持っているとしても不思議ではないでしょう」(野球ライター)
保留後の会見では球団提示について「(希望額と)それほど大きな開きはないので、次は決めたいと思っています」と、自身の希望額と大きな隔たりはないことも語っている村西。今回の保留を受けた球団側は、果たして次回交渉で提示額を見直すことはあるのだろうか。
文 / 柴田雅人