>>阪神・佐藤、ベンチ内での行動に驚きの声「込み上げるものがあったのか」 大不振脱出に安堵? 矢野監督は更なる復調へ檄<<
先発としてマウンドに上がった西は「6回無失点・被安打7」と、毎回のようにランナーを出しながら粘りの投球を見せ今季6勝目をマーク。試合後のヒーローインタビューでは、「先頭(打者)をよく出したんですけど、仲間の守備といい、梅野(隆太郎)のリードもそうなんですけど、みんなで勝てた勝利だと思ってます」と味方の守備に感謝した。
そのインタビューの中盤、西はロハスの7号2ランで2点を援護してもらった直後の4回裏に、無死二、三塁と同戦最大のピンチを招いたことについて質問を受ける。西は宮崎敏郎を一ゴロ、ソトを投ゴロ、大和を左飛にそれぞれ打ち取りこのピンチを切り抜けたが、「見てる人が全員『2点はとられるだろうな』という雰囲気だったので、そこを逆手にとって気持ちを(入れて)投げていきました」と、客席のファンから期待されていない雰囲気を感じて奮起したことが結果につながったと語った。
西の発言を受け、ネット上には「あからさまにスタンドのファンを皮肉ってるな、自分も現地で観てて絶対点取られるとは思ってたけど」、「直近の成績を絡めた自虐のようにも聞こえて笑った」、「失点濃厚の雰囲気の中、よく反発心を持って投げてくれたよ」といった反応が寄せられている。
「西は同戦前時点で後半戦7試合に登板し『1勝3敗』と黒星が先行していましたが、この7試合はいずれも失点。さらに、7試合中6試合は3失点以上を喫するなど不安定な投球が続いていました。そのため、同戦4回裏にピンチを招いた直後はネット上にも失点を覚悟する声が数多く寄せられていたのですが、西にとっては逆に闘志に火をつけるいい材料になったようですね」(野球ライター)
試合後、矢野燿大監督からも「ノーアウト二、三塁でしっかり粘ってくれたというのがね。一番、勝ちを付けた要因かなと思う」と称賛されたことが伝えられている西。次戦以降の登板でも、気迫の投球で勝利をもたらすことはできるだろうか。
文 / 柴田雅人