球団公式サイトはこの日、「本日10月1日(金)、北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手(33)が今シーズン限りで現役を引退することが決まりましたので、お知らせいたします」と斎藤の引退を発表。また、「今シーズン限りでの引退を決断いたしました。ご期待に沿うような成績を残すことができませんでしたが、最後まで応援してくださったファンの方々、本当にありがとうございました。約11年間、北海道日本ハムファイターズで最高の仲間とプレーすることができて幸せでした」という斎藤のコメントも掲載されている。
斎藤は早稲田実業高校時代の2006年夏の甲子園で、エースとしてチームを優勝に導いた右腕。ポケットに入れていた青いハンドタオルで汗をぬぐう姿から、「ハンカチ王子」の愛称で日本中の話題を集めた。その後進学した早稲田大学でも大学野球選手権(2007)、明治神宮野球大会(2010年/大学の部)優勝に大きく貢献し、2010年ドラフトで日本ハムから1位指名を受けプロ入りした。
入団後の斎藤はプロ1年目の2011年は「19登板・6勝6敗・防御率2.69」とまずまずの成績をマーク。しかし、その後は2012年オフに負った右肩関節唇損傷の影響で不振が続き、2020年はプロ入り後初めて一軍未出場で終了。さらに、同年10月には右ひじじん帯断裂という新たな故障に見舞われ、今季は7月12日の二軍・DeNA戦での実戦復帰からここまで二軍暮らしが続いていた。
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斎藤の引退を受け、ネット上には「斎藤引退か…去年あたりから覚悟はしてたけどいざそうなると寂しいな」、「苦しいシーズンの方が圧倒的に多い中、11シーズンもよく頑張ったと思う」、「長引く不振に色々思うところはあったけど、引退を決めた以上は素直にお疲れ様と言いたい」と惜別や労いの声が寄せられている。
一方、「引退後どうするのか分からないけど、個人的にはそのまま球団でコーチとかやってほしい」、「選手としては今一つだったが、コーチなら意外と有能になれるのでは」、「斎藤ぐらい世間に名が知られてる選手はそういないから、指導者のポストを用意して球団に留め置くのもアリだと思う」と、引退後もコーチとして球団に残ることを期待するコメントも複数挙がった。
「斎藤はプロ入り前に高校、大学でそれぞれ日本一を経験した一方、プロでは右肩・ひじの故障に泣き思うように成績を残せず。ただ、栄光も挫折も味わってきた分、後進の選手たちにいいアドバイスが送れるのではと考えているファンは多いようです。また、夏の甲子園で優勝投手となった2006年から現在まで野球ファン以外にも高い知名度を誇っている斎藤は、2023年に迫るチームの本拠地移転のPRにも最適な人材ではないかという見方もされています。一方、斎藤のコーチ転身については野球解説者の西崎幸広氏(元日本ハム他)が4月22日、同・石毛宏典氏(元西武)のユーチューブ動画で『コーチが「こうした方がいいんじゃない?」って言ってもやらない(らしい)。自分の理論でやりたいみたいな(感じ)』と、斎藤はコーチ陣の言葉よりも自分の考えを優先して取り組む節があると指摘していることから、『人の話を聞かないような選手にコーチが務まるのか?』と否定的な声も少なからず見受けられます」(野球ライター)
引退を伝える報道では、近日中に記者会見に臨む予定と伝えられている斎藤。その席上でどのような言葉を語るのかにも大きな注目が集まりそうだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
北海道日本ハムファイターズの公式サイトより
https://www.fighters.co.jp/
石毛宏典氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UC9uwO3E7TohCjf1X3zU_kOw