冒頭、竹下は「この度、無差別級王座に挑戦できるということで。富士通スタジアムという大きな舞台で挑戦できることはもちろんですが、一番意識するのはチャンピオンが秋山選手であること。昨年11月、12月と(シングルで)2連敗を喫して、思い悩むというか、立ち止まることもありました。だけど、それがあったからこそ、さらに大きくなった絶好調の竹下幸之介で秋山選手の前に立てる。当日は秋山選手にも絶好調で来ていただいて、熱いものを受け止めて感じてもらいたい。そして自分が再びKO-D無差別級王者になって、“DDTには竹下がいるんだ”と胸を張って言いたい」と最後の砦としてベルト奪取を宣言。
秋山は「彼も調子よさそうなんで。僕はDDTに来てからずっと調子いい。調子悪くても、僕はたぶん調子いいと言いますし。自分で調子いいと言ったら調子よくなってくるし。彼は体力、身体能力すべて僕より上回っているかもしれないけど、気持ち、心で勝るとこうなるというのを21日に見せたい」と余裕の表情を覗かせた。
続けて、秋山は「(竹下は)若干のケガがありましたけど、気持ちの面では前回、前々回より随分違ったと思う。昨日、彼と去年やった試合のVTRを見たけど、今の方がだいぶ雰囲気も変わったし、大人になった感じはします。だから彼自身が変わったんだと思います。タイトルマッチに臨むにあたり、2回、ケガしたり、気持ちが落ち込んだり、そういう情報が出てきて、それは絶対にいけないこと。表に出しちゃいけないことだから。そこもしっかり考えて、いつも絶好調で、チャンピオンシップに臨む時は必ず絶好調。どこか悪くても絶好調。そこはしっかり考えてもらいたい」とまたまた余裕の発言。
川崎決戦の6日前となる、15日の東京・後楽園ホールではKO-Dタッグ選手権(王者・竹下、勝俣瞬馬 対 挑戦者、秋山、岡田佑介)が控えているが、竹下は「タッグとシングルのチャンピオンシップは別物だと考えています。だけど、無差別級チャンピオンの秋山選手と6日前にタッグで当たる。もちろん意識する部分はあるのかもしれないですけど。でも、同一線上に考えてタッグ選手権を防衛できるほど甘い相手ではないと思ってるんで。勝俣とよく話をして、作戦を練ってるので。タッグ選手権、力を入れて頑張りますけど、勝俣に頼ってみるのもいいのかなって思ってます」とコメント。
これに、秋山は「タッグもそうですけど、日々の前哨戦もすべて僕は別物だと思います。最終的に無差別のタイトルマッチにつながるものだと思ってやってるんで。タッグのタイトルマッチがあるのも、最後の無差別につながるものだと思うので。無差別に一番いい形でつながるのは勝利しかないと思うので、(タッグは)勝利で終わりたい」と2冠獲りを視野に入れていた。
過去のシングル戦において、1戦目は秋山のフロント・ネックロックで竹下がタップし、2戦目は変型アームロックによるレフェリーストップで終わっているが、今回の闘い方について、竹下は「こういう風に勝ってやろうというのは、タッグ選手権が終わったら考えようと思ってるのではないんですけど。ラッキーパンチで勝っても仕方ないというのはずっと頭にあります。“竹下にまかせれば大丈夫”と見ている人に思ってもらえるくらい、どっしりした試合で、誰しも納得できるように勝ちたい」と話すと、秋山は「(これまでと)同じ。ねじ伏せたい。ギブアップを狙うのか3カウントか分からないけど、ねじ伏せたい。3カウントを奪うにしても顔を押さえつけて取ってやろうと思います」とキッパリ言い切っている。
8.21川崎野外決戦まで待ったなしだ。
(どら増田)