同記事によると、黒田は相手の女性とLINEで1日400回ものやりとりをしてはホテルに呼び出し、関係を持っていたとされている。そればかりか、女性の家族に高級なブランド品をプレゼントすることもあったようだ。ところが、女性との関係が悪化し、精神的に不安定になった女性がLINEのやり取りなどをプリントアウトしたものを黒田の自宅ポストに投函するなどしたところ、黒田の代理人弁護士がストーカー行為とみなして女性に警告。女性は黒田に見放されたと感じ、4月13日未明に自殺未遂を図ったという。
黒田のように割り切った付き合いができず、女性に惜しみなく愛情を注ぐ男性は、不倫がドロ沼化しやすい典型的なタイプと言える。不倫はもちろん許されるものではない。しかし、ドロ沼化しやすいと思われるタイプの人は、くれぐれも足を踏み入れてしまわないように特に気をつける必要がある。
黒田のように、男性がまるで独身時代の恋人のように不倫相手の女性に愛情を注いでしまうと、女性はあたかも男性の本命であるかのような感覚に陥りやすく、男性への依存心が強くなる。しかし、それが不倫関係である以上、男性の全てを手に入れることはできないため、女性は次第に「寂しい、悲しい、辛い」といったネガティブな感情に支配されるようになり、フラストレーションが蓄積してしまう。その結果、男性や家族に対して恨みの感情を持ったり、心を病んでしまうのだ。こうした女性の様子を目の当たりにして危機感を覚えた男性は、恋愛感情が興醒めしてしまうことが少なくない。そこで男性が逃げの姿勢に転じると、これまでに溜まっていた女性のストレスが暴発してしまい、ドロ沼化するというわけだ。
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また、優柔不断で決断力がない、極端に優しい、あるいは面倒見が良いといったタイプも不倫のドロ沼に陥りやすい。このようなタイプの男性は、家族か不倫相手かの優先順位をはっきりとさせることができず、女性が男性に依存したり心を病んでしまっても見捨てることができない。かといって、家族を捨てることもできないため、不倫関係が長期化しやすいのだ。不倫関係は長期化するほど女性のフラストレーションが募っていくため、いずれにしてもそのうちトラブルを引き起こしてしまうことになる。
一方、女性の方はどうだろうか。
上記のように、不倫が引き起こしやすい女性側のリスクを考えると、もともと男性に対して独占欲や依存心が強い傾向にある女性にとって、不倫という形の恋愛関係は不向きであり、間違いなくドロ沼に陥りやすいタイプだ。
また、罪悪感を覚えやすい真面目なタイプの女性は、不倫愛のフラストレーションに加え、相手家族や周囲に嘘をついたり秘密にしていることへの罪悪感によるストレスの負担が大きいため、心を病んでしまいやすく、これもやはりドロ沼化しやすいだろう。
結婚願望が強いタイプの女性もまたドロ沼化しやすい。相手の男性との結婚を望んで男性が今の妻と離婚するのを待っているうちに不倫関係が長期化してしまう。男性との関係を断ち切れないでいるうちに長い年月が経ち、気付けば新しい恋愛を始めることが難しい年齢になってしまっていたというケースもある。それでも結婚してくれない男性に対して、あるいは自分の人生に対して絶望的になり、やがて心を病んでしまう。
一説によると、家庭のある男性に惹かれてしまう女性には、愛情に恵まれない家庭に育った人が少なくないという。幼少期から続く不幸な環境に順応してしまった結果、無意識に好んで慣れ親しんだ不幸な道を選んでしまうようだ。とは言え、報われない上に、誰かを傷つけてまで執着する関係性は、幸せにほど遠いもの。
いずれにせよ、不倫はいかなる人においても御法度である。
文:心理カウンセラー 吉田明日香