「筒香自身の不振も大きいですが、同じ左打ちで、守備位置、打撃スタイルがかぶるチェ・ジマン選手がリハビリを終え、近くチームに合流すると現地メディアが報じています」(米国人ライター)
ここまでの筒香の成績は、打率1割6分7厘、本塁打ゼロ、打点5。メジャーリーグに移籍した昨季は90マイル以上(150キロ台半ば)の速球に対応できず、不本意な成績に終わった。米球界の雰囲気にも慣れてきた今年、飛躍が期待されていたが、今のところ、日本に伝えられるのはマイナスの情報ばかりだ。
「チェ・ジマンがチームに合流したら、出場機会が減るだけでは済まないでしょう。マイナー降格はもちろんですが、『重大な決断』をしなければなりません」(前出・同)
マイナーリーグで調整し、再挑戦する。そういう選択もあるが、簡単にはいかないようだ。筒香はレイズ入りする際、「マイナー拒否の条項」を契約書に加えていた。
つまり、このままマイナー落ちが通達された場合、筒香はいったん“解雇”となる。ウェーバー公示され、他球団とも交渉できるが、獲得に名乗りを挙げる米球団が現れなかった場合、マイナー降格を受け入れる新契約を結び直すか、退団の二択となる。
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日本では、球界のご意見番H氏が日曜朝の情報番組で「帰って来い!」と発言してきた。「日本帰還」も視野に入れなければならないだろう。
「筒香の契約期間は2年。マイナー降格を逃れたとしても、出場機会の激減は免れません。マイナー降格を受け入れたとしても、再昇格のチャンスは少ないと思います」(現地関係者)
もっとも、侍ジャパンの主砲としても活躍してきた筒香にもプライドがある。仮に帰還を選択したとしても、日本のファンは温かく迎え入れてくれるはず。米球界から帰還し、日本で現役生活を続けた“元メジャーリーガー”もたくさんいるが、「シーズン途中」というのは芳しくない。
「最下位に沈むDeNAが『助けてくれ』と正式にオファーを送れば、状況は違ってきます。『古巣のために』となれば、シーズン途中の帰還でもマイナスイメージはありません」(ベテラン記者)
「DeNA球団が動けば」と話すNPB関係者は少なくなかった。田中将大投手も古巣楽天のオファーでなければ、日本球界への復帰はなかっただろう。
DeNAと筒香は今も良好な関係にあるが、「本人が望まなければ、球団はその選択を応援するだけ」との見方も同時にされていた。苦しい今の立場を変えるには、打ちまくるしかない。筒香はどんな選択をするのだろうか。(スポーツライター・飯山満)