試合は序盤、グラウンドでのレスリングの攻防でスタートし、すぐさま場外戦に発展。伊藤は辰巳をフェンスにぶつけ、マットをはがしてボディスラムを敢行し、逆エビ固めで絞め上げて先制攻撃。2人がリングに戻ると、辰巳がヒップアタック連打、足4の字固めなどで逆襲。その後、激しいエルボーの打ち合いになり、一進一退の攻防が続いた。15分過ぎ、辰巳が中指を突き立てると、怒りの伊藤は指に噛みついた。辰巳は延髄斬り、スリーパー、ドラゴンスリーパーへと繋ぐも、脱出した伊藤が逆にドラゴンスリーパーで絞め上げた。伊藤がコーナーに上ると、辰巳はそのままツイスト・オブ・フェイトを一閃。伊藤は伊藤ロイヤルで丸め込むも、カウントは2。辰巳はヒップアタックから、ツイスト・オブ・フェイト、そしてミサイルヒップを叩き込んで3カウントを奪取。辰巳が防衛に成功している。
辰巳が「私、伊藤ちゃんのこと、ずっと認められなくて。でも、今日闘って全部わかり合えたつもりはないけど、すごいヤツだな、アメージングだなって思った。闘ってくれてありがとう」と言うと、伊藤は拳を合わせたものの、すぐさま中指を立てた。そして、伊藤がパートナーの山下の肩を借りて、退場しようとすると、辰巳は山下を呼び止め、リングに上がらせた。辰巳は「私、山下に一度も勝ったことなくて、3年前(18年5月3日)の後楽園。その時は山下がこのベルトを持ったチャンピオンで、私が挑戦者で勝てなくて。でも今は違う。私が東京女子のチャンピオン。もっともっと強くなりたいし、絶対王者になる。そのためには最強の相手と闘って、勝っていかなきゃいけない。だから私は山下とタイトルマッチをしたい。だから山下がどうしてもって言うなら、挑戦受けてあげてもいいよ。その覚悟あるなら見せてよ! 私に挑む覚悟はあるのかよ?」と振った。山下が張り手を見舞うと、辰巳は張り手を連発。不服そうに山下が退場すると、辰巳は「これで5・4後楽園、王者・辰巳リカ、挑戦者・山下実優、決定!」とアピールした。
なお、オープニングでは、5月4日の後楽園で本格デビューを果たす、人気アイドルグループSKE48の荒井優希が予告通り来場し、あいさつのためリングに立った。荒井は「アイドルやりながらのプロレスデビューということで、まだ不安な部分もあるんですけど。プロレスファンの方に認めてもらえるかという不安もあります。振り返ってみたら、みんなが『荒井優希のデビューは成功だった』と口をそろえて言ってもらえるくらい、これから成長したいと思いますので、私の成長を見守ってくださるとうれしいです」と意気込んだ。後はデビュー戦を待つばかりである。
(どら増田)