問題となっているのは、「1-3」と楽天2点ビハインドで迎えた6回裏1死でのプレー。この場面で打席に入った辰己は、ロッテ先発・石川歩の4球目を捉え右翼前へ。反撃の足掛かりとなるヒットを打ったかと思われた。
ところが、打球の球足が遅かったため二塁を狙えると思ったのか、辰己は一塁を大きくオーバーラン。これに気付いたロッテ右翼・マーティンはすぐさま一塁にノーバウンドで返球。辰己も慌てて一塁に戻ろうとしたが間に合わず、ベースカバーに入っていた石川にタッチされアウトとなってしまった。
自らのヒットを無駄にした辰己のミスを受け、ネット上には「せっかくのヒットを自分で潰すって何やってんだ」、「ヒット打った後はマーティンの動きを全く見てなかったんだろうな」、「次の塁を狙う姿勢はいいが、さすがにマーティンの肩を舐めすぎだろ」、「完全なボーンヘッドと言わざるを得ない、こんなことしてるようじゃそりゃ試合にも勝てんよ」といった反応が多数寄せられている。
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「今回辰己を一塁で刺したマーティンは、現在リーグトップの7本塁打をマークしている強打者。その一方で、昨季リーグトップの補殺数(8個)を記録した強肩の持ち主でもあり、今季も同戦前時点で補殺数がリーグ2位タイ(2個)となっていました。辰己も昨季まで2年連続で2ケタ盗塁をクリアするなど足は速い選手なのですが、もしかしたら多少の油断が生じていたのかもしれません。なお、今回の場面ではロッテ一塁・山口航輝が辰己の打球に飛びつき転倒した後、すぐに石川がマウンドからベースカバーに入っています。しかし、辰己はそのことに気付かないまま『一塁手がベースから離れているから刺されないだろう』とオーバーランしてしまった可能性も考えられます」(野球ライター)
辰己はタッチアウトにされた直後、片膝をつきながら苦笑いで天を仰いでいる。本人としても非常に悔やまれるミスになったようだ。
文 / 柴田雅人