問題となっているのは、「1-3」とオリックス2点ビハインドで迎えた4回表に飛び出たプレー。オリックスはこの回先頭のモヤがロッテ先発・小島和哉からセンター前ヒットを放ち出塁。その後、1死一塁の場面で二盗を試みタッチアウトになりかけたが、打席の頓宮裕真が四球を選んだため難を逃れた。
ところが、モヤは頓宮が三振、自身もタッチアウトで3アウトになったと勘違いしたのか、二塁到達直後にベースから離塁。これを見たロッテ二塁手・中村奨吾はすぐにモヤにタッチし、二塁塁審もモヤにアウトを宣告した。
公認野球規則では四球の場合は打者や、打者の出塁により次の塁へ進む必要がある走者にはそれぞれ安全進塁権が与えられると定められている。一方で「打者への“四球”の宣告により、進塁を余儀なくされた走者が何らかのプレイがあると思い込んで塁に触れずにまたは触れてからでも、その塁を滑り越してしまえば、野手に触球されるとアウトになる」とも記載されている。今回のケースではモヤは二塁到達時点までは安全進塁権の範囲下にあったが、直後の離塁でその範囲から外れたためアウトにされたということになる。
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同戦のモヤのプレーを受け、ネット上には「その辺の草野球でも起きないようなミス」、「何を勘違いしたのかは知らないがお粗末と言わざるを得ない」、「これが無ければもう何点か取れてたかもしれないのにもったいなさすぎる」といった反応が多数寄せられている。
「今回のモヤのミスはファンだけでなく、複数の球界OBも問題視しています。同日放送の『プロ野球ニュース 2021』(フジテレビONE)に生出演した元楽天監督・大久保博元氏は、『(モヤは状況が)何だか分かってない。多分アウトカウントも分かってないですし』、『僕はガッカリしてる』と苦言。また、同番組に電話で生出演した元巨人・斎藤雅樹氏も『怠慢プレーですよねこれは。いやあ…許されません』と厳しいコメントを口にしています」(野球ライター)
モヤの走塁死で2死一塁となったオリックスは、その後2死一、三塁から紅林弘太郎のセンター前タイムリーヒットで1点を挙げている。ただ、モヤがアウトになっていなければ、これ以上に得点を挙げることもできていたのかもしれない。
文 / 柴田雅人