両選手が調印書にサインした後、樋口は「デビューから半年でKO-Dに挑戦してから今回で5回目。
HARASHIMAさんに2回挑戦して、石川(修司)さん、入江(茂弘)さん、そして今回の秋山準。自分の歴史はKO-D無差別級とともにあります。その重みを知っております。いろいろなところで発言した通り、今秋山準が持っている状況は気に入らないので、必ずそのベルトを引っぺがしたいと思います」と力を込めると、秋山は「彼とはSNS上、紙面上、いろいろやってきましたけど。この前の3.14後楽園で試合をして、勢いだけかなと思ったら、勢いだけじゃなく、しっかりチャンピオンシップのことも考えて攻めてきてるのはわかるし。勢いだけじゃない、樋口というのを感じてますんで、チャンピオンシップではちゃんと対処して勝ちたいと思ってます」とコメント。
14日に後楽園で行われたタッグでの前哨戦では素足で闘った樋口は「自分の原点である相撲。自分としても思うところがありまして、原点回帰しただけです。あの時の気持ちを思い出して、ベルトに向かっていこうという意思の表れです」と話した。元力士との対戦経験が豊富な秋山は「全日本系は力士の人が多いんで。どっちかに分かれるんですよ。のらりくらりやってくるか、勢いよく来るか。彼は勢いよくくる方だと思いますけど、チャンピオンシップでは彼が今まで知らない俺でいくと思うんで。今までは彼の土俵で闘ってきたので、今度は俺の土俵で。とっておきの時しか俺の土俵には上げないんで。それで勝ったら彼はたいしたもんですよ」と余裕を見せる場面も。
これまで、秋山に反発する発言をしてきた樋口は「そもそも(2月14日の)カルッツかわさきで秋山準がベルトを獲った。あの時、最後にリングに立っていたのがベルトを渡した小橋建太。そして勝った秋山準。そのベルトを持ってDDTのリングに立っている。その時点で自分の中ではDDTではない。秋山準が入団してヘッドコーチどうのこうのという話ですけど、外様にベルトを獲られたようなもの」と吐き捨てた。すると、すかさず秋山は「これがダメなところ、DDTの。小橋建太が来てどうのこうのとか、ちっちゃいとこでずっとやってるとこうなるんですよ。いろいろ外を見てないから。外見ていろいろやっていれば、いろんな考えが出てくると思うんだけど、DDTの中だけでしかやってないからこういう風になっちゃう。いろいろ俺が外でやってきたから、そういうのをちゃんと選手権で教えてあげるから。今度オマエ、俺が勝ってリング上で『はい』と言わすから。ちゃんと俺の言うことには、『はい』と言えよ、負けたら。オマエが勝ったら俺は何も言わないよ」と強烈なダメ出し。
昨年12月6日、東京・成増アクトホール大会での「D王GRANDPRIX2021」公式戦では、樋口がわずか4分3秒で勝っているが、秋山は「勝ちにはこだわりますけど、時間がどうのこうのはそんなないですかね。選手権には選手権の重みもあると思うし。そんなに短時間でどうのこうのとかよしとはしないので。4分でやられたことを、じっくり時間をかけて締め上げてやろうかなと思ってます」と述べ、短時間決着にはこだわらない姿勢を示した。
果たして、樋口は秋山から余裕を奪えるのだろうか?
(どら増田)