渋谷区のサイバーエージェント本社で15日に開いた神奈川・カルッツかわさき大会の一夜明け会見で明かした。川崎大会で、KO-D無差別級王座を奪取した秋山は同日付で入団を発表している。
秋山は「コロナ禍のなかで、最前線で頑張っていた遠藤(哲哉)選手からベルトを獲れて。だいぶキャリアも年も違うけど、素直にうれしかったですね。これから僕にできることを選手の先頭に立って、やっていかないといけないなと思っています」と激闘から一夜明けた心境を語っている。
ヘッドコーチ就任について、高木社長は「もともと秋山選手にはゲストコーチとしての部分で、練習面もサポートしていただいてはいたんですが、正式入団していただいたからには…。そもそもゲストコーチとして就任するようになった経緯は、秋山選手がTwitterで『秋山準の1から10まで教えたらどんな選手が生まれるんだろう?』っていう言葉にすごく興味を持って。DDTの選手にも秋山さんの1から10まで教えていただきたいというお願いから始まったことでありました」と経緯を説明。
「正式入団していただいたからには、そこの部分もそうなんですけど、古くはジャイアント馬場さんや三沢光晴さんの近くにいて、いろんなスタイルのレスリングや、リング以外の作法なんかも間近で見ていらっしゃったんじゃないかなと思っております。そういった部分の人材育成ということも含めまして、ゲストからさらに一歩踏み込んだ形でヘッドコーチとして、DDTにいろんなことを教えていただきたいと思いまして、就任していただくことになりました」と述べた。
オファーを受諾した秋山は「DDTにはDDTの歴史とかスタイルがあると思うんで。現在いる選手をガラッと変えるつもりはなく、いい色は残しておきながら、僕の持ってるものを注ぎ込めればと思ってます。技術というよりは、どちらかというと気持ちの部分であったり、そっちの方が大きいのかなという感じもしています」とする。
「ただ一人ぐらい、完全に一から教えたいなという気持ちもあります。教えると言っても、昔みたいにガンガン受け身取れ、スクワット何千回やれ、そんなことはやらすつもりはないです。しっかりきかせて体に身になるような、ムチャなことはしないようなことをやっていきたいと思ってます」と意気込んだ。
DDTの選手については「身体能力というか、そういう部分ではかなりひいでたものがみんなあると思います。みんなDDTの中でしか試合したことがない選手が多いんで、自分を測るもの、どれくらいのものなのか、あまり分かってないと思うんですけど、かなりできている。ただ、それをうまく生かせられるように。もっと細かいところも必要な部分がありますし、逆にないんだなってところもありますし、そこは最低限、教えたいと思います」と話した。
「選手から反発があったら?」との問いに秋山は「(男色)ディーノ選手から反発食らってますけどね。僕が入って、僕のやり方が気に食わないっていう選手。じゃあ、その気に食わないなりの何かを見せてくれればいいし。俺は俺でチャンピオンとして、プロレスの本道を持ってきたというくらいだから、やらないといけないし。反発したら、そのヤツらが主張を見せてくれればいいし。それを言葉で伝えてくれればいいし。ただ単に反発するのはヘッドコーチとして許しません」とキッパリ。
ディーノがTwitter上で秋山に反発する姿勢を見せている件には、「ディーノ選手に関しては、すごく認めているというか、ああいうスタイルではあるけど、それを貫いているっていうのはすごいことだと思うし。僕の言葉にTwitter上で反発してくるのは彼だけだと思うし。彼には彼のプライドとか、そういうものもあると思う。いろんなとこが、ものがDDTにあっていいんじゃないかと思う。もしかしたら交わって、なんちゃら電源、なんちゃらサーバーもできるかも分からないし。それはそれで面白いかなと思ってます」と話した。
サイバーファイトでは武藤敬司がプロレスリング・ノアに2年契約で電撃入団を果たしたが、秋山は単年契約。この1年間で秋山がDDTにどんな効果を与えるのか楽しみだ。
(どら増田)