そんな玉川氏が発した2020年下半期のコメントで、物議を醸したものを振り返ってみたい。
・マスクで感染減らせるエビデンスない
番組は、釧路発関西国際空港行きの旅客機内で起こったトラブルを紹介していた。マスクの着用を拒否した乗客が客室乗務員に威圧的な行動を取ったとして、機長が航空法の安全阻害行為に当たると判断。新潟空港に緊急着陸し乗客を降ろした。
玉川氏はこのニュースについて、「マスクをしてほしい」と前置きしつつ、「マスクをしない理由をよくよく聞いてみたら、なるほどねという理由もあるかもしれない」と降ろされた乗客に理解を示した。
そしてマスク着用について「法律で義務化されていない」「マスクをすることで感染を減らせるというエビデンスがまだ十分ではない」と、マスクのコロナ感染予防効果について疑問視する発言をした。
これにMCの羽鳥慎一は「マスクで減らせるって番組でやりましたよ」と珍しく玉川氏にかみ付く。玉川氏も「それは我々が信じていることであって、世界的にコンセンサスになっているかどうかというと、そこまでは言えない」と反論し、議論が繰り広げられた。
この件については玉川氏を支持する声もあったが、「現状ではマスクをするしかない」「できる感染予防対策をしようという世の中で、テレビ出演者がマスクの効果を疑問視するのは納得できない」と批判が上がることになった。
・鬼滅の刃は見ない
映画『鬼滅の刃』が大人気となっていることに、玉川氏は「非常に残念なんですが、ここまでヒットすると、見ない法則が僕にはあって」「未だに『アナ雪』(アナと雪の女王)も見ていないですからね」とポツリ。そして「残念です。もう見れなくなりました」と異例の「見ない宣言」をした。
その後、共演者が魅力を伝えたが、玉川氏は「説教くさくなると余計見たくなくなっちゃうんだよね」「ウザくなる」と発言し、頑なに見ることを拒む。そんな玉川氏に、映画を見たという斎藤ちはるアナウンサーが「主人公たちが優しいんですよ、とにかく。素直で優しくて友情の面もあれば家族愛もある」と語り、「(玉川氏に)学んでほしいなって思って」と皮肉った。
>>玉川氏『鬼滅の刃』に「ヒットすると見ない」、斎藤アナ「この映画で優しさを学んでほしい」発言で称賛の声<<
玉川氏の発言には「気持ちはわかる」「自分も見たくないとは思う」と同調する声もあったが「わざわざ番組で言うことなのか」「嘘でも『見てみます』といえばいいのに」「公共の電波でいうことじゃない」と批判も出た。
・アイドルだからアメリカ大統領を見ていない
アメリカ大統領選の動向を報じた『モーニングショー』。玉川氏は斎藤アナウンサーに「アメリカの大統領選、こんなに詳しく見たこと初めてでしょ?多分。前はアイドルやってたんだから、前の大統領選とかもあんまり見てなかったんじゃない?」と少々意図の分かりにくい質問をした。
斎藤アナが戸惑う様子を見せると、「初めて見た、アメリカの大統領選ってこういうものだって見て、どう思うんですか?」と問う。齋藤アナが「これがアメリカなんだって驚きがある」と感想を絞り出すと、玉川氏は「こうじゃなかったんだよ」と声をかけた。
結局、困り果てる斉藤アナに羽鳥が助け船を出して話題を変え、その場は収まった。だが、一部視聴者からは「アイドルを蔑視している」「アイドルだから大統領選を見たことがないと決めつけるのはおかしい」との批判が出た。
一部には熱狂的なファンも存在すると言われる玉川氏だが、批判を浴びることも多い状況。特に今年は上半期コロナに関する発言が批判の対象となり、風当たりが強かった。基本的に批判には耳を貸さない玉川氏。来年は、どのようなスタンスで番組に臨むのだろうか。