チェンは2004年から2011年まで中日でプレーし、NPB通算127試合に登板し36勝30敗1セーブ、防御率2.59の好成績を記録。この実績を掲げて2012年にボルチモア・オリオールズに移籍すると、MLB通算では219試合に登板し59勝51敗、防御率4.18とメジャーでも勝ち越す成績を残している。
チェンは2012年に中日からオリオールズに移籍すると、2014年には16勝を記録するなど2015年までの4年間で3度の2桁勝利を記録。2016年にマイアミ・マーリンズと5年総額8000万ドル(約85億8000万円)という大型契約をしたが、マーリンズでは結果が残せず、契約を1年残して戦力外となり、今季はマリナーズとマイナー契約を結ぶも戦力外となっていた。
2003年のオフに国立体育大学の学生のまま来日し、中日に入団したチェンは、日本で寮生活を送っており、左ひじの靱帯断裂と疲労骨折で手術をしたことから2007年には育成契約となるが、2008年に支配下選手として再契約すると、ローテーションの一角を担い、翌2009年には最優秀防御率のタイトルを獲得している。NPB最終年となる2011年は8勝10敗と負け越したが、ローテは守り抜き、オフにはメジャー志向だった本人の意向を尊重して自由契約となり、海を渡っている。
今年35歳になったチェンだが、現在、福岡ソフトバンクホークスと優勝争いを繰り広げているロッテが、優勝するための補強として、先発が期待出来る左腕のチェンを獲得した。チェンは「マリーンズに入団できて、とても嬉しく思います。日本一になれるように全力で頑張ります。マリーンズは10年に日本シリーズで負けた時の印象が強いです。悔しかったです。あと、応援がすごく独特だったのを覚えています。ZOZOマリンスタジアムはなんといっても風ですね。風を上手く生かした投球が出来ればと思います。対戦したい打者は沢山いますが、あえて一人挙げるとすれば、ホークスの柳田(悠岐)選手です。とにかくチームの勝利に貢献できるように精一杯、頑張ります」とコメント。パ・リーグのチームに入団したことを楽しみにしているようだ。
井口資仁監督は「ずっと映像でチェックしていた投手。キレのある変化球に伸びのあるストレート。優勝争いをしている中、左で貴重な戦力として大いに期待をしています。起用は先発でと考えています。ペナントレース、最後の苦しい時にローテーションに入ってもらえると、これほど頼もしいことはない。優勝を引き寄せてくれる存在と思っています」と期待を寄せた。
チェンは19日に来日はしており、千葉市内で2週間の隔離期間を経てチームに合流する予定。これを受けて、チェンの入団会見は隔離期間が終了する10月5日以降に行われるとのこと。
(どら増田・画像は球団提供)