事件が発生したのは千葉県銚子市。自宅の敷地内で闘犬「ピットブル」を放し飼いにしていた53歳の男が5月15日午前、買い物に出ようとしたところ犬を逃がしてしまう。男はこのことを警察に通報せず、放置した。
犬はその後民家の敷地に侵入。中にいた女性(67)の腕や腹に噛みつき、全治40日の重傷を負わせる。さらに、抱いていたトイプードルを噛み殺した。女性の夫が通報し、事態が発覚。駆けつけた動物愛護センターによって保護された。
ピットブルは非常に危険な闘犬で、一部の国では所有が規制されており、飼育には厳重な注意を要する。男は昨年6月に知り合いのブリーダーから闘犬を譲り受け、放し飼いにしていたが、かなりずさんな飼育体制で、狂犬病の予防接種も受けさせていなかったことがわかっている。警察の取り調べに対し、容疑を認め、「申し訳ないことをした」と話しているそうだ。なお、このピットブルはブリーダーの元に返されたとのことだ。
闘犬を放し飼いにしたうえ逃し、女性に重傷を負わせ、トイプードルを噛み殺すという事件に、「許せない」「ピットブルを飼う資格が一ミリもない。闘犬として生まれてきた犬種だということをわかってない」「女性は家族を殺されている。ふざけるなといいたい」と怒りの声が上がる。
また、「自分も放し飼いにされた犬に襲われ怪我をした。それなのになぜ書類送検で済むのか。許せない」「ピットブルを放し飼いにしていたなんてゾッとする。放し飼いにしている人間を罰するべきだ」「今は狂犬病も心配される時期。大型犬の飼育も許可制にするべき」と、処分の甘さや意識の低さにも怒りの声が上がった。
闘犬だと理解して飼っておきながら、小型犬のような扱いをしたうえ、女性に重傷を負わせ、トイプードルを殺す。この罪が書類送検で済むことに、憤りを持つのは当然だ。