>>既に2度当てられた選手も! 恐れられていた事態が現実に? プロ野球練習試合で死球禍が勃発したワケ<<
同戦に「6番・二塁」でスタメン出場した中村は、2回表無死一、二塁の場面で第1打席へ。得点のチャンスを広げるため送りバントを試みるも、ソフトバンク先発・二保旭が投じた3球目がすっぽ抜け頭部に直撃してしまった。
頭部死球を受け倒れ込んだ中村は出場を続行したものの、3回裏の守備から途中交代。試合後に病院で検査を受けたところ、頭部打撲と診断されたことが球団から発表されている。
中村の死球直後に次打者・井上晴哉が満塁ホームランを放ったこともあり、チームは「5-1」で勝利を収めたこの一戦。本来なら喜びの声が多数挙がるところだが、ネット上には「他球団は中村の頭に死球当てすぎだろ、故障で長期離脱とかなったらどうするんだ」、「1週間前も当てられたのにまた頭に食らうのは可哀想すぎる」、「決して意図的なものではないとは思うが、それでも『ふざけんなよ!』って気持ちになるわ」、「中村は当たった箇所もそうだが、精神面も心配だな…」といった死球に絡めたコメントが多数寄せられる事態となった。
中村は6月13日に行われた練習試合・対西武戦で西武・松本航から頭部死球を受け、頭部打撲を負ったことが球団から発表されている。また、昨シーズンも開幕前の練習試合を含め、計3回も頭部死球を当てられている。近年相次いで頭部死球に見舞われていることが、ファンから怒りの声が挙がる要因となっているようだ。
「球界ではヤクルト・青木宣親が頭部死球の多い打者として知られていますが、青木の場合は上体をかがませる独特な打撃フォームにより頭の位置が下がるため、その分内角高めのすっぽ抜けたボールが頭部付近に向かってきやすいという理由があります。ただ、中村は青木のように頭の位置を下げるような打撃フォームではないため、頭部死球が頻発する原因は打撃フォーム以外のところにあると思われます。本人は2019年の春季キャンプ中に『避けることよりも打ちにいくことを優先しているから避けるのが遅くなって死球になる』と語っていますが、もしかしたら投手の球をより体に近いところまで見極める、引き付けるといった姿勢が関係しているのかもしれません」(野球ライター)
6月2日から16日にかけ行われた練習試合では68試合で計44個、1試合平均で「0.65個」と、昨シーズンのリーグ全体の1試合平均である「0.37個」を上回るほど死球が続出。開幕後も19日から21日までの18試合で計8個、1試合平均「0.44個」と前年超えの数字となっている。中村はこうした死球禍に巻き込まれてしまった形となったが、当たった場所が場所だけにファンの怒りも大きくなっているようだ。
文 / 柴田雅人