緊急事態宣言中は、劇場を中心に活動してきた芸人は、舞台に立つことができず、無収入の状態だった。生活がままならず、ウーバーイーツなど外でできるアルバイトを増やしたり、廃業を考える芸人も多くいると懸念されていた。
そんな中、吉本興業は劇場出番のあった芸人に対して、出演料の半分を支給。さらに、売れっ子芸人からも支援の手が。ダウンタウン・松本人志が食べていけない若手芸人に、無利子・無担保で100万円貸付を行っているとの報道があったり、今田耕司が番組で絡んでいる関係上、事務所の芸人やタレントで結成されたアイドルグループ・吉本坂46の“家族がいる”メンバーに商品券をプレゼントしたという。
東京には、芸人が所属する事務所が多くあるが、中でもウッチャンナンチャン、出川哲朗、ナイツらが所属するマセキ芸能社は「社長より新型コロナウイルスのイベント等中止による給付金」、家族がいる芸人には「社長より新型コロナ給付金(扶養家族分)」といった名目で、ギャラが支給されたという。これにはマセキに所属する芸人も大喜びで、SNSで感謝を述べていた。
「現在はどうなっているのか分かりませんが、バナナマンらが所属するホリプロコムのある芸人は、マセキの芸人をうらやましがりつつ、『(事務所からは)まったく何の音沙汰もない』『(SNSの)バトンだけ来た』と笑い話にしていましたね。ほかの事務所は不明ですが、何かしら対応をしているのかもしれません」(芸能ライター)
コロナ禍で利益を生み出すことが難しい状況の中、しっかりと動いてくれた事務所に対して、芸人は恩を感じていることだろう。彼らが笑いで恩返しできる日を楽しみに待ちたい。