新型コロナウイルス感染を公表した14日の動画で、今後出る動画は事前にストックしていたものと視聴者に説明している片岡氏。そのストックの1つである本動画で、片岡氏は「野球人生を振り返ってムカついたエピソード」ベスト3を発表。その中で、阪神移籍1年目の2002年にあったエピソードを1位に挙げた。
具体的な日時は明かしていないが、舞台となったのは2002年シーズンの中日戦。8回裏、相手投手は左腕・岩瀬仁紀という場面で、「(打席に入ろうとしたら)そばに気配を感じた。『何かな、ボールボーイかな』と思ったら、カツノリ(野村克則/現楽天一軍作戦コーチ)が自分の代打で出てきた」という。
阪神以前に所属した日本ハム時代は、代打を出されることがほとんど無かったという片岡氏。コーチも驚いた様子で指示してきたというこの交代は「あそこまで(打席に入る直前まで)いって、ベンチに引っ込められるのははしごを外された感じ」といい、「俺の野球人生の中で一番の屈辱、1番思い出に残る悔しい出来事」だったという。
ただ、当時指揮を執っていた星野仙一監督(故人)は「いい奴は使う、悪い奴は使わない」との方針だったといい、ミーティングでも常々、「俺は情を持ってるけど非情もある」と言っていたとのこと。そのため、暴れたいほどの怒りを抑えながらしぶしぶベンチに下がったといい、カツノリも申し訳なさそうな様子で打席に向かっていたという。
今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「打率2割いくかいかないかのカツノリを代打に出されたらそりゃ怒るわ」、「岩瀬が左投げだから、同じ左打ちの片岡より右打ちのカツノリって星野監督は判断したのか?」、「でも片岡も阪神初年度は『何しに来たの?』って状態だったよな」といった反応が多数寄せられている。
現役時代日本ハム(1992-2001)、阪神(2002-2006)でプレーし、「1569試合・.270・164本・717打点・1425安打」をマークした現在50歳の片岡氏。ただ、2002年は「120試合・.228・11本・46打点・97安打」と不振に喘いでいた。
ヤクルト(1996-1999)、阪神(2000-2003)、巨人(2004)、楽天(2005-2006)の4球団で現役生活を送ったカツノリは、通算で「222試合・.185・4本・17打点・66安打」を記録。2002年は「11試合・.188・0本・0打点・3安打」とほとんど結果を残せなかった。
動画内では「自分より状態が良い選手だったら『仕方ない』と納得してた」とも語っている片岡氏。カツノリを代打に送った星野監督の采配は到底納得できなかったようだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
片岡篤史氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCSFE1o0ihc5mfODf2FybeuA