起訴されたのは、神奈川県横浜市内の高校で教師を務めている39歳の男。昨年4月、京都市内の出版社が制作した複数の英語教材を、自身が作成したウェブサイトに無断で公開した上、ダウンロードできるようにしていた。
男は版元に許可を得ておらず、著作権法違反の疑いで略式起訴され、京都簡裁が罰金30万円の略式命令を出した。警察の取り調べに対し、「広告収入を得ようと思った」などと、容疑を認めているという。
高校の教諭が広告収入欲しさに、著作権を無視し教材をアップロードする事件に、「情けない」「著作権を生徒に教える立場の人間が自らの私腹を肥やすために著作権を無視する。遺憾」「高校はこの教師を雇い続けるのか? クビにするべきではないか」と怒りや呆れる声が相次いだ。
「ネットが普及し、著作権に対する意識も高まっていますが、それでも違反している人間はかなり多いんです。特にYouTubeなど、広告収入が絡む媒体では、テレビ番組が違法アップロードされている様子をよく見ます。
テレビ番組の場合、YouTubeに公開されることで宣伝になる要素もあるようですが、著作権を無視した形でアップロードし、収益を得ているのは問題ですよ。
著作権の侵害はネット上の至るところに見られ、今回のようなケースは氷山の一角ですが、地道に取り締まっていくことが、著作権侵害が犯罪であることを周知させる一番の方法だと思います」(ネットに詳しいライター)
「知らなかった」では済まされない著作権侵害。クリエイターの権利を守るためにも、厳しく取り締まっていく必要がありそうだ。