逮捕されたのは、長野県松本市の中学校に勤務する男(43)。19日夜、松本駅前で同僚教諭と夕食会に参加した後、自動車を運転。20日未明、同市内の市道で信号機に激突し、車を残してその場を立ち去った。
その後、行方はわからず、連絡がつかない状態が続いていたが、同日夜になり、事故現場付近で倒れている男を警察官が発見。道路交通法違反の疑いで現行犯逮捕された。事故発生から容疑者発見までは十数時間空いており、別の場所へ移動し、戻ってきた可能性もあるという。この件については、警察が現在詳細を確認中だが、飲酒運転を行い、酒が抜けたところで戻ってきたのではないかと見る声が上がっている。
勤務していた中学校の校長によると、男は技術を教えており、勤務態度に問題はなく、新型コロナウイルスの影響で完成できなかった作品を一人で完成させ、卒業式で贈るなど熱心な一面も持っていたという。
一方で、男は2017年にも建造物侵入で略式起訴され、長野県教育委員会の復帰プログラムを受け、教壇に戻っていた。当時の詳細も現在はわかっていないが、飲酒していたとすれば、酒を飲むと性格が変わり、犯罪行為をしてしまう癖を持っていた可能性がある。
男の行動に、「これで2回目。もう復帰のチャンスを与えることはない。懲戒免職にするべきだ」「信号機だったからと言って許されるものではない。人間だった可能性もある。運転免許も教職免許も取り上げてほしい」「夕食会に参加した同僚も自動車とわかっていて飲ませたのなら犯罪だ」など怒りの声が上がる。
また、松本市や長野県の教育委員会についても、「なぜ復帰のチャンスを与えたのか」「問題のある教師を再度教壇に立たせた責任を取るべきだ」など、責任を問う声が噴出した。
毎日のようにニュースになる教師の不祥事。その原因には、教育委員会や学校の「監督責任」を取らない姿勢にあるとの指摘もある。とかげの尻尾切りではなく、抜本的な改革が求められる。