日光市教育委員会によると、昨年7月、市内の小学校で児童にいじめについての作文を書かせる授業を実施。1人の児童が「3年生からいじめを受けている」「全身に泥をかけられて暴行された」「今も続いている。対応してほしい」という内容の作文を家族と相談のうえ提出した。
この作文について、担任だった教諭は対策を取る、相談に乗るなどすることなく、赤ペンで「その痛み、辛さを知っているから人に優しくなれる」「負の連鎖をどこかで断ち切ろう」などと、完全に他人事と捉えたコメントを入れたうえ、作文を他の児童同様、教室に張り出したのだ。
意を決した訴えを無下にされた児童はショックを受け、学校を休みがちに。さらに、親にもこの事実を当初告げることができず、いじめも継続されたという。そして、校長もこの事実を知らず、家族が学校を訪問した際に聞かされたそう。教諭は教育委員会の聞き取り調査に対し、「思いが至らなかった」などと弁明しているという。
意を決して被害を訴えた子供に対し、他人事を決め込み作文を晒すという行為に、ネットユーザーからは「最低の行為。人を教える資格がない」「いじめを見て見ぬ振り。最低の教師」「子供に興味がない。ただ仕事として教壇に立っている」と厳しい声が並んだ。
「私も高校の頃いじめを受け、クラス全員から無視されていたことがあります。当然教師も気がついているはずなのに、見て見ぬ振り。自分のクラスでいじめが出ることを恐れて、報告したくなかったのでしょう。
結局、いじめ問題がなくならない要因は、教師がしっかりと対応しないからでしょう。大津のいじめ事件でも、教師だけではなく教育委員会までもがいじめを隠匿しようとしたわけですし。
私は今社会人ですが、高校時代の記憶は殆ど抜けて落ちていますし、人生で一番つらい時期でした。なかなか人に言えないかもしれませんが、勇気を出して親に相談するとともに、親は学校を信頼せず、安易に学校に行かせないようにしてもらいたい」(いじめ被害経験者)
全員というわけではないが、いじめ問題を見て見ぬ振り教師もいる様子。学校に行かない、行かせないなどの措置を取り、身を守ってもらいたい。
文 櫻井哲夫