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殺人犯がショベルカーで逃走、そのまま強盗・カーチェイス…逮捕寸前で逃げ切った事情【未解決事件ファイル】

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画像はイメージです

 2005年1月13日、北海道石狩市にある採石会社で、当時56歳の男性社員Aさんが何者かに殺害される事件が発生した。犯人は会社から金銭を盗むことは無かったが、代わりに何故かショベルカーを盗難したという。一体、目的は何だったのか。

 Aさんの遺体が発見されたのは、同日の午前5時50分頃。出勤してきた同僚が、事務所内で頭から血を流して倒れているAさんを発見したそうだ。すぐに同僚は110番通報したが、駆け付けた警察官によりAさんの死亡が確認される。Aさんの頭には鈍器のようなもので殴られた跡が残されていた。
 物盗りによる犯行なのか、それともAさん個人を狙った怨恨だったのか。警察が現場検証を行った結果、奇妙なことが判明した。会社から金銭類が盗まれた形跡は無かったものの、ショベルカーが一台盗難されていたのだ。素人では運転が難しく、置き場所に困るようなものを一体なぜ、犯人は盗んだのだろうか。

 実は、Aさんの遺体が発見される約2時間前、同市内にあるスーパーの壁がショベルカーで破壊される事件が発生していた。すぐに警備会社から警察に通報が入り、地元警察官が駆け付けたところ、ショベルカーに乗っていた男は何も盗らずに逃走したという。破壊された壁の奥にはATMが設置されていた。

 警察はパトカー3台で犯人を追跡したものの、当日は猛吹雪で視界不良だったこともあり見失ってしまう。その後、ショベルカーは採石会社近くの路上に放置されているのを警察が発見した。更に、犯人に乗り捨てられたショベルカーはAさんの採石会社から盗み出されものだと判明。二つの事件は同一犯であることが明らかになる。
 ショベルカーは高さ4メートル、全長10メートルの大型なタイプで、素人が運転するのは難しいという。ショベルカーのキーは事務所内に保管されていたことも併せて、警察は会社内部の情報に詳しい者の犯行を疑った。

 しかし、その後手掛かりは得られず、2020年3月現在も犯人は捕まっていない。ショベルカーで大胆な強盗を起こし、警察に目撃されていながら逃げ切っている犯人。一体、彼は何者だったのだろうか。

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