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一昨年にタイトルを獲得した選手も 球団消滅から約15年、時の流れに抗う近鉄戦士たち

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岩隈久志(写真はマリナーズ時代)

 1949年から2004年まで、複数回の名称変更を経ながらパ・リーグで活動を続けていた大阪近鉄バファローズ。「いてまえ打線」と呼ばれた強力打線で多くのファンを魅了した球団だったが、同じパ・リーグのオリックス・ブルーウェーブと合併し2004年をもってその歴史に幕を閉じた。

 球団消滅から約15年が過ぎ、ほとんどの選手が現役を引退した“近鉄戦士”たち。現在、球界で生き残っている該当選手は、ヤクルト・坂口智隆、近藤一樹、巨人・岩隈久志の3名のみとなっている。

 2002年のドラフトで1位指名を受け入団した36歳の坂口は、翌2003年に1軍デビューしプロ初ヒットもマーク。同年はこのデビュー戦1試合のみ、近鉄最終年となる翌2004年も7試合の出場にとどまったが、球団消滅後に移籍したオリックスでは11年間で936試合に出場している。

 その後2016年からプレーするヤクルトでは、昨シーズンまでの4年間で438試合に出場している坂口。昨シーズンは開幕直後に受けた死球の影響で「22試合・.125・0本・2打点・8安打」と不振に苦しんだため、今シーズンは逆襲を期すシーズンとなるだろう。

 2001年のドラフトで7位指名を受けて入団した36歳の近藤は、プロ2年目の2003年に一軍デビューすると、2004年には11試合に登板しプロ初勝利を記録。その後2005年から所属したオリックスでは、2016年7月にトレードでヤクルトに移籍するまで120試合に登板した。

 トレード先のヤクルトでは、昨シーズンまでで既にオリックス時代を上回る195試合に登板し、2018年には最優秀中継ぎ投手(35ホールド)のタイトルを獲得するなど活躍を見せている近藤。今シーズンも中継ぎ陣の一角として、一軍の試合でフル回転することが濃厚だ。

 1999年のドラフト5位で入団した38歳の岩隈は、プロ2年目の2001年から先発として頭角を現すと、2004年に最多勝(15勝)、最高勝率(.882/当時の名称は最優秀投手)の2冠を獲得。その後2005年から2011年までプレーした楽天では、7年で65勝をマークした。中でも強烈なインパクトを残したのが「28試合・21勝4敗・防御率1.87」といった数字を残した2008年で、同年は最多勝、最高勝率(.840)、最優秀防御率の投手3冠に加え、沢村賞やリーグMVPまで手中に収めている。

 2012年から2018年(2018年はマイナー)まで所属したマリナーズでも、7年間で63勝をマークした岩隈。しかし、巨人に移籍した昨シーズンは2017年に手術を受けた右肩の調子が上がらず、一軍での勝利どころか登板もゼロという苦しい結果に。残留こそしたものの、2年連続の不振なら去就が不透明になることも予想される。

 全員が30代後半と、いつガタが来てもおかしくない年齢に突入している近鉄戦士たち。今シーズンが3年契約の2年目である坂口、単年契約ながら年俸がアップした近藤はともかく、岩隈に関しては“今シーズンダメなら引退、もしくは戦力外”という見方もされているが、果たしてこの3名の2020年はどのようなシーズンとなるのだろうか。

文 / 柴田雅人

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