現行の視聴率は、リアルタイムでの視聴しか反映されていない。しかし、ライフスタイルの変化により、番組を録画して見る人も多いのが実情。
そこで、同社では録画番組の再生視聴(タイムシフト視聴)についての研究を進め、昨年10月より、関東地区の視聴率調査仕様に準じたタイムシフト調査を開始。この度、その調査結果を公表した。
調査は、視聴率調査を実施している世帯とは別の300世帯が対象となり、14年3月31日〜6月29日でのタイムシフト視聴(7日内の番組再生視聴)が多い50番組が発表された。タイムシフト視聴とは、放送日当日に加え、放送日翌日から7日内の期間で番組を再生した場合で、連続ドラマのように複数回放送された番組は期間内における全放送回の平均値。
その結果、ベスト10は、1位=日曜劇場「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS)=7.7%、2位タイ=「笑っていいとも!」最終回(3月31日=フジテレビ)=7.5%、2位タイ=木曜ドラマ劇場「MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜」(TBS)=7.5%、4位=金曜ドラマ「アリスの棘」(TBS)=7.4%、5位=木曜劇場「続・最後から二番目の恋」(フジ)=6.8%、6位=木曜ドラマ「BORDER」(テレビ朝日)=6.4%、7位タイ=「笑っていいとも!グランドフィナーレ感謝の超特大号」(フジ=3月31日)=5.6%、7位タイ=「SMOKING GUN〜決定的証拠」(フジ)=5.6%、7位タイ=「ビター・ブラッド〜最悪で最強の親子刑事」(フジ)=5.6%、7位タイ=「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ)=5.6%の順となった。
ランキング上位はドラマが大半を占め、次に多いのがバラエティ番組。バラエティでいちばん録画再生率が高かったのは、「雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!」(テレビ朝日)で3.7%(22位)。
同社では、15年1月に録画再生率のデータ提供開始を予定している。視聴率は民放においては、企業側のCM出稿の判断や、CM料金の設定などの際の指標となっている。
今後、リアルタイムの視聴率に加え、録画再生視聴率が公表されることで、“真の視聴率”が明らかになり、CM出稿動向や、その料金にも影響を与えることになりそうだ。
(坂本太郎)