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野球賭博で角界追放された元大関・琴光喜が不法就労助長した疑いで逮捕される

 愛知県警西署は11月4日、経営する焼き肉店で不法滞在している外国人を働かせたとして、入管難民法違反(不法就労助長)容疑で、大相撲元大関・琴光喜の田宮啓司容疑者(37=同県名古屋市西区)と、元力士で30代の日本人男性従業員の計2人を逮捕した。

 過去、若ノ鵬、若麒麟(現プロレスラー・鈴川真一)らの現役幕内力士が大麻取締法違反容疑で逮捕された例はあるが、大関経験者がお縄になるのは異例。

 逮捕容疑は、自身が経営する焼き肉店「やみつき」(同区香呑町)で、在留資格がない中国人の男(45)とタイ人の男(39)を働かせ、不法就労を助長した疑い。

 同署は11月17日、不法残留していた中国人と、不正に入国したタイ人をそれぞれ、入管難民法違反容疑で逮捕し、田宮容疑者から任意で事情を聴いていた。中国人は昨年8月から、タイ人は同12月から、田宮容疑者の焼き肉店で働いたという。

 田宮容疑者は調べに対して、「不法滞在とは知らなかった」と容疑を否認しているが、同署では不法滞在と知りながら雇っていた疑いがあるとみて、捜査を続けている。

 田宮容疑者は日本大学相撲部を経て、99年に佐渡ヶ嶽部屋入り。同年春場所(3月)、幕下付け出しで初土俵を踏み、所要10場所で、00年九州場所(11月)で新入幕。01年秋場所(9月)には、平幕で幕内優勝を果たした。その後、伸び悩んだが、07年秋場所(9月)で大関に昇進した。

 しかし、10年7月、野球賭博に関与したとして、日本相撲協会を解雇となった。田宮容疑者は処分が重すぎて不当だと主張して、解雇の取り消しなどを求めて提訴。今年9月、東京地裁での判決で請求を棄却され、東京高裁に控訴している。

 愛知県岡崎市出身の田宮容疑者は昨年4月に、焼き肉店「やみつき」を開業し、自らも接客にあたっていた。
(蔵元英二)

*画像:やみつきフェイスブック https://www.facebook.com/yakiniku.yamituki

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