これまで丁々発止の舌戦を繰り広げてきた両者。公開練習では一際手の内を明かさず、駆け引きを繰り広げてきた。
タイトルマッチが近づくにつれ緊張感が高まる中、両陣営合意のもと、混乱を避けるため、時間をずらして予備検診が行われた。検診終了後はTBS関係者が完全ガード。会見も別々に行われ、終了するまで両選手がバッティングすることはなかった。
6度目の防衛戦となる内藤は「プレッシャーはあるよ。けど、(それに)負けるようじゃダメ。お客さんの期待に応えないとね」と自信に満ちた表情で語った。
一方、2階級制覇を狙う興毅は「順調ですね。リングで強い方が勝つ。あとは結果を出すだけ」と言い切った。
調印式まで対面せず一時“休戦”状態となったが、実は亀田にとってみればこれも作戦のウチだという。
JBC関係者が言う。「別々にやることは1週間くらい前に決定しました。興行主が宮田プロモーションさんの方なので、そちらから連絡がありました。異例と言えば異例かもしれませんが、亀田側の意図かもしれませんね。ランダエタ戦、デンカオセーン戦もそうでしたから」
思い起こせば、大毅の世界戦の予備検診も大毅は東京、デンカオセーンは大阪で別々に行ったことが記憶に新しい。それ以前の世界戦も同じように検診での接触を避けてきた。こと興毅に関しては未だに負け知らず。いわば「亀田流のルーティンワーク」といったところ。
世紀の一戦まであと5日。すでに内藤は亀田の術中にはまっているのかもしれない。