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ドラフト戦線異常アリ 巨人の1位指名が読みきれない!(前編)

 「巨人の出方が読めない」−−。10月22日、プロ野球新人選択会議(ドラフト会議)が行われる。各球団とも1位候補を10人程度に絞り込んでいることは既報通りだが、巨人の1位候補を読みきれないとするライバル球団の“悲鳴”も聞こえてきた。
 「今は12球団のスカウトが情報交換を頻繁に行っています。自分たちが高評価した選手を他球団がどう見ているのか、他球団も高く評価していると分かれば自分たちの評価は間違っていないと自信が持てますし、情報化が進んでいますから、他球団が知らない無名の隠し球なんて、もうあり得ない時代ですよ。スカウトの評価、チーム事情によって、好選手の指名順位が違うだけです」(在京球団スカウト)
 一般論として、1位指名の入札選手に関しては2通りの捉え方がある。『外れ1位選手』との力量差を考え、他球団との入札が重なるのを嫌う場合と、他球団と重複しても欲しい選手と思った選手に入札するケースだ。

 今年は巨人の1位指名選手が読めないという。9月29日、巨人のスカウト会議が行われた。山下哲治スカウト部長自らが記者団の質問に応じ、「上位候補は12人」と明言した。これまで、巨人スカウトが具体的に名前を挙げ、称賛してきた指名候補は以下の通り−−。
 県岐阜商・高橋純平投手、東海大相模・小笠原慎之介投手、吉田凌投手、普天間・與那原大剛投手、明大・上原健太投手、高山俊外野手、富士大・多和田真三郎投手、慶大・谷田成吾外野手、仙台育英・平沢大河内野手、関東第一・オコエ瑠偉外野手、大商大・岡田明丈投手、青学大・吉田正尚外野手、仙台大学・熊原健人投手…。
 巨人の1位指名は東海大相模の小笠原と目されてきたが、まだ最終決定ではないようだ。

 前出の在京スカウトがこう言う。
 「大商大・岡田、青学大・吉田は大学選手権や侍ジャパン大学代表を見て、巨人サンは『上位候補リスト』に繰り上げたようですね」
 吉田は去る8月26日、大学日本代表対高校日本代表戦で4番を務め、2打席連続本塁打を叩き込んだ。年下の高校生相手とはいえ、巨人以外のスカウトも「プロで十分やっていける」と“確信”したという。
 「俊足外野ですが、単独スチールは少なく、強肩ではない。一塁も守れるので」(大学野球関係者)
 吉田は、オコエ、東京六大学の安打記録を塗り替えた高山俊とはタイプが異なる外野手のようだ。しかし、「1位指名されるか?」と聞けば、「今年は高校、大学に好投手が多いので、どの球団も野手の指名は3位以下になるのではないか。もっとも、1位入札の抽選で外れたら、野手の1位指名に切り換える球団が出るかもしれないが」(前出・スカウト)と、現時点での指名順位は曖昧だ。しかし、巨人のドラフト戦略は他球団と異なる。

 今季、一人前になるまで3年は掛かると見られていた高卒ルーキーの岡本和真がペナントレース終盤に一軍で結果を出した。高校生、あるいは、走攻守の一芸に秀でたアマチュア選手に対する評価を上方修正したのかもしれない。巨人も小笠原は2位以下で残っていると見ているのだろうか。いずれにせよ、今秋のドラフト会議では、外れ1位、2位、3位の指名基準を大きく変えてくるだろう。

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