トレンド
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トレンド 2009年05月21日 15時00分
ボーダー信者 最高の勝ち方
久しぶりに以前働いていたホールの人から飲みに誘われた。当時はどちらもアルバイト店員だったが、彼は今副店長に就任。一方、私は幸いにもちょこちょこと原稿仕事を依頼され、依然として業界に携わっている。 当時はまだ旧フルスペック機全盛の時代。初代ギンパラやミルキーバーといった権利モノの名機も数多く残っていたし、マジカルチェイサーなんていうのもあった。この台には次回までの時短機能が付いており、時短中に1000以上ハマった客に激怒されたこともあったっけ。そんな昔話に花を咲かせているとホールに戻りたくなってくる。しかし、以前から私を現場に呼び戻そうと熱心だった彼も最近はトーンダウン。「今は戻らないほうがいい。オレだってボーナスが出るかどうか分からないし…」 バトルスペック全盛で一見すると活気があるように思えるが、それはあくまでも表面上の話。ホール経営は厳しい状況が続いているそうだ。ちなみに最近一番動きが良いのは牙狼と甘デジの北斗のようだ。特に前者はエヴァや慶次なんかよりずっとホールに貢献してくれるらしい。スペック的には甘いが、稼動が良いからクギもある程度は開けられるとのことだ。 そういえばここ最近、牙狼を打っていなかった。明日あたり久しぶりに触ってみるか。 翌日は軽い二日酔いの中、久々に牙狼と対戦。クギの状態は店によってまちまちだが、たしかにちょっと前よりは開いているように見える。しかし相手は牙狼。いくら甘いといってもボーダー程度のクギで妥協するのはあまりにも危険だ。納得できる台と遭遇するまでグッと我慢を重ねた結果、牙狼のイベントを行っていた5件目で、ようやく終日戦えそうな台に遭遇。 実戦開始からちょうど100回転目、リーチ確定の予告が出現した直後に図柄が順々に暗転。最終的に全消灯となりVFX予告が発生。指示された通りボタンを連打すると牙狼のカットインが入って魔界竜のパネルで停止した。期待度は約50%。鉄板系を除くと本機最強リーチということになる。ここで負けるわけにはいかないが、実は個人的に牙狼SPで8連敗しているのでかなり不安。ちなみに期待度を左右するタイトルバックの雷の色は2番目に期待できる黄。9連敗は許されない。頼む、当たってくれ! すると最後の瞬間に牙狼のカットインが出て見事魔界竜に勝利。揃った絵柄は6。祈りを込めてボタンを叩く…が、昇格はなし。これで魔戒突入か否かは大当たり中のキババトルに託された。が、キバの最強攻撃「大魔獣陣」の前になすすべなく敗北。大当たり確率約1/400、魔戒突入率50%。つまり魔戒大当たりを引ける確率は1/800。数値化するとそのキツさがあらためて露わになる。 次の大当たりもギリギリ確率の範囲内だったものの、またしてもキバに敗北…。前回の対戦から数えると5連続で単発だ。まさに拷問。いくら初当たりが早くても魔戒に入らなければ、絶対に勝機はない。 147回転目、疑似連が3回継続し、そのすべてが金色。しかも次回予告「撃破」からの牙狼SPリーチで雷は最もアツい赤。さすがにこれはハズさなかったが昇格はなく、またもキバとの胃が痛いバトルへ。 キバが先制し危険度中の「邪霊幻身」を繰り出す。モロに喰らう牙狼。ジョグ連打でも復活できず、本日3回目の単発かと思いきや、最終ラウンドでキュイキュイキュイーンと、確定音が鳴り響いたのだ。やっとのことで念願の魔戒チャンス突入! 魔戒中は相変わらず速い。さすがは業界最速を謳うだけはあり、これ以上スピード感のある機種はもう二度と現れないだろう。 テンポ良く連チャンを重ね5連で終了。継続率82%だからちと物足りないが、まあワンセットじゃないだけマシか。 この後、今までの帳尻を合わせてくれるかのように39回転で再び魔戒に突入し都合8連。しかし相手は牙狼。8箱ではまだまだ不安である。 この不安は的中し、終盤で1137回ハマリをくらうも、今日は最初の2回を除いてすべて魔戒に突入、そして1000円25回という良クギのおかげで追加投資をすることもなくキッチリ勝利。ボーダー信者としてはこういう勝ち方が一番気持ち良い。 ちなみに前述の副店長によれば100〜200回転の引き戻しがやたら多いとのことで(ホールデータより)実際にそれで小遣い稼ぎをしているらしい。台選びに迷ったらとりあえずこのゾーンを打ってみるか…。オカルトも信じれば何とかなるかも? プラス3万5000円ナリ。<プロフィール> 白覆面T 競馬雑誌の編集者を経てギャンブルライターへ。現在はさまざまなパチンコ&パチスロ攻略誌で活躍している。鋭い洞察力によって書かれる記事の数々は業界内でも定評アリ。ただし、なぜかいくつものペンネームを使い分け行動しているため、正体を知るものはごくわずか。熱しやすい性格で湯水のごとく金を突っ込む姿が何度も目撃されている正真正銘のギャンブル狂だ。
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トレンド 2009年05月20日 15時00分
堀越日出夫の「私、テレビの味方です」 フジ系深夜番組「キャンパスナイトフジ」とタイアップ!?
テレビの世界で現役女子大生タレントが跋扈(ばっこ)している昨今。「大学に通ってまーす」という“現役の女子大生感”を売りにしている子が急増しているのだ。アイドル界でも井上真央(22)と北川景子(22)が明治大学を3月にそろって卒業したり、南沢奈央(18)が立教大学に今春入学したりしている。お天気お姉さん系を見渡すと、福田萌(23)が横浜国立大学を今春卒業、八田亜矢子(24)は現役の東大生だ。クイズ番組などに出演している三浦奈保子(22)は東大の3年生だし、『おもいっきりDON!』レギュラーの吉田小江子(28)は京都大学卒を売りにしている。女子大生(系)タレント全盛期なのだ。 以上のような人を“プロ女子大生”とするならば“セミプロ女子大生”も存在する。それが今春からスタートした『キャンパスナイトフジ』(フジテレビ)に出演中の女子大生たちだ(一部、事務所所属者もいる)。各大学のミスコン受賞者などキレイどころ21人をかき集めて番組(しかも2時間の生放送)を作ってしまおうという、コンセプト自体は明瞭かつ簡易なものだが、筆者がいま一番見てしまう番組であることもまた事実なのである。 気になる番組内容は現代によみがえった『オールナイトフジ』。女子大生にエロいことを言わせたり、入浴後にパジャマファッションショーを開催したりと、やりたい放題。台本からカメラワークまで、徹底的に男性目線で番組は進行していく。ちょっと名の知れたアイドルであれば、マネージャーが「それはちょっと…」と止めに入るところだが、この番組にはそんなストッパーは存在しない。すべて下地になっているのは女子大生の素人感である。 これを女性目線で作ると、番組はすぐさまダメなパターンに突入してしまう。女子大生が最新コスメを紹介したり、流行り物をリポートしたりし始めるとサーっと男性ファンは離れていく。そういうの、男は1ミリも興味ないから(そういう番組が他局であったような…)。ところが、さすがはフジテレビ。そんなことは先刻承知とばかりに男目線にこだわる。そこが偉すぎるではないか。深夜番組とはいえ、なかなかそこまで針を振りきれるもんじゃない。 というわけで『オールナイトフジ』みたいに何年も番組が続くように、当連載では同番組を全力プッシュしていくことを決定。一方的にタイアップ気分でいるので「日本一早く朝刊が読める!早ズリッ!」のコーナーで取り上げてくれると嬉しいです!(夕刊だけど)。
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トレンド 2009年05月20日 15時00分
ブレスト式 必勝ロト6当選術
過日、街で目を引くイエローのスーパーカブに出合った。久しくバイクからは遠ざかっていたが最近また触手が動くのが小型バイクとハーレーのソフテイル。ハーレーは今月末まで頭金0円。最長150回。月々3000円からのキャンペーン中。皮下脂肪と相談しママチャリに無理から気持ちを変えた。 ところでスーパーカブが誕生してから今年は、51年目。いまだに世界最多量産の記録は破られてはいない。本田宗一郎が蕎麦屋の出前持ちが片手、ゾウリ履きでも運転できるバイクを目指し、作ってしまったのだ。小生お気に入りの単気筒。OHV49cc4ストローク。遠心式自動クラッチ。アクセルを全開にしてもリッター45キロは軽くこなせる。乗り方次第では90キロも不可能ではない。 ピッツバーグの友人M氏によるとアメリカで、20年以上前に販売は中止されていたスーパーカブが復活するという。ただ販売元が台湾のサンヤン。スーパーカブの名称ではなくシンバ。聞けばこの会社、元々は元ホンダの子会社だったらしい。コピーではなくホンダの遺伝子を受け継いだものと信じたい。 連番連鎖停滞。次回ブレスト数は出現率16.1%以上の数字群から抽出。ライン数は連番連鎖の復活。ブレスト数20・30・36ライン数2・5・9・10・11・12・13・15・16・17・18・21・23・24・25・28・31・35・37・39・41【(2)・(17)・(24)・(30)・(31)・(37)】【(5)・(13)・(20)・(21)・(28)・(39)】【(9)・(10)・(15)・(18)・(25)・(36)】【(9)・(11)・(20)・(23)・(36)・(37)】【(11)・(12)・(16)・(30)・(35)・(41)】○ブレスト式とは… ランダムな数字の配列をバックリーディング(裏読み)によって抽出する攻略法。出目の読みに乏しい任意の数字を選ぶときの有効なファクターとなる。<プロフィール> 本阿弥億千(ほんあみ・おくせん)安土桃山時代を愛するロト研究家としてホテルに根城を構える。週末は北鎌倉の工房で茶器を焼く日々。趣味は刀剣鑑賞。好きな言葉ウオーレン・バフェット「価格とは何かを買う時に支払うもの。価値とは何かを買う時に手に入れるもの」
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トレンド 2009年05月20日 15時00分
書評「車両基地」萩原雅紀著、メディアファクトリー
分岐を繰り返しながら複雑に入り組む線路と架線、そして整然と並ぶ列車群。車両基地は一日の仕事を終えた列車たちが、つかの間の休憩を取りに帰るねぐらだ。 そんな史上初、車両基地だけを集めた写真集を出したのは、これまた史上初のダム写真集を発表したことのある萩原雅紀氏。全国各地33カ所の車両基地を収録した。 鉄ちゃんはもちろん、“工場萌え”と呼ばれる工業地帯などで人工建造物が織りなすアートを愛する人たちにも人気を博しそうだ。 圧巻の写真は一つの基地を除いて、すべて一般立ち入りの可能な場所から撮影したという。巻末には基地の鑑賞ガイドや撮影スポットも掲載されているから、誰でも同じような写真を撮りに行くことができるのだ。普段見せることのない車両たちの寝顔をとくとご覧あれ。(税別1600円)
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トレンド 2009年05月20日 15時00分
官能小説書評「義母と愛人」冴渡文人著、マドンナメイト文庫
父親を亡くし義母と暮らす“性春”真っ盛りな高校生・遼。向かいに住む美女・直美を覗いてはガマン汁が止まらない…。 《遼が三階の自室に戻り、窓辺に立つと、直美が部屋のソファで寛いでいるのが見えた。遼は直美に電話した。『遼、どうしたの?』「電話Hしない? …直美のHな声聞きたくなっちゃってさ…この部屋から見てるし…」電話の間も、遼はペニスをシゴいていた。すぐ取れるようティッシュも用意していた。 『ああっ…クリちゃんがいい…いいのぉ』「電話近づけて…オマ×コの音聞かせて…」直美が股間に携帯の通話口を近づけるのが、遼にも見えた。『クチュクチュクチュ…』「ああ、聞こえたよ…いやらしいオマ×コの音がしたよ…」『遼…ほしい…ほしいよぉ…』》 ストレートなエロさがあったあの時代を思い出させる作品。年上の2つの秘貝を手に入れた主人公がうらやましすぎる。(税込600円)
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トレンド 2009年05月19日 15時00分
BESTチョイス 動き回ってお掃除「ロボモップXP」
この春、新社会人や新入生として一人暮らしをスタートさせた男性にとって、何とも面倒くさいのがお部屋の掃除。せめてフローリングだけでも誰かが磨いてくれたら…。そんな男やもめのために発売されたのがお掃除ロボット「ロボモップXP」なのだ。 同商品は部屋の中をランダムに移動し、ボディーに付いているダストシートがホコリ、髪の毛、ダニ、ノミ、糸くずなどをしっかり吸収、床をピカピカに磨いてくれる。30分・60分・90分の終了タイマー付きなので、外出中に作動させておけば、帰宅する時にはキレイに! あっちこっちに動き回る姿は、猫か犬のよう。充電式で定価5229円(税込み)。問い合わせは大作商事。詳細はwww.daisaku-shoji.co.jp/を参照。
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トレンド 2009年05月19日 15時00分
BESTチョイス ズレない見えない「ゼックスブラ」
夏に向けて薄着になるこれからの季節。女性にとっては汗ばんだり、ムレたり…といろいろ大変な時季でもある。 普通のブラじゃ不快だけど、ヌーブラはちょっと恥ずかしい。そんな声に答えた人気商品がスポイルトが販売する「XeX Bra(ゼックスブラ)」だ。 2本の交差するベルトのバランスによりズレの防止と軽量化を実現した。これで大胆に背中が開いた夏服にもチャレンジでき、今年の夏は恋の勝負ができそう!
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トレンド 2009年05月19日 15時00分
オヤジの磨き方 一点豪華主義はカッコ悪い
「一点豪華主義」という言葉があります。念のために解説すると、「カネがないから、せめて1つぐらいはリッチな物を身につけたい」というせせこましい考え方。若い男性ならばまだ許せますが、いい歳をしたオヤジがちっぽけな見栄を張るのは見苦しい。きょうからそんなくだらない主義など捨てましょう。 理想を言えば、カネなど気にせず、じゃんじゃん“いいモノ”を買い集めればいいのです。物欲を駆り立てるモノがなければ、オーダーメードという手もあります。絵画のオークションなどでもお分かりのように、いい作品はだれもが欲しがりますから、結果として値がつり上がります。目利きできない愚かな金持ちもいますが、相対的にみれば“いいモノ”はそれなりに値が張るのが市場原理です。 では、カネのないオヤジはどうすればいいのか。簡単な話。別に高価なものでなくとも、自分がいいと思えるものを身につければいいのです。それを「いくらすると思う?」などといちいち気にしていては実に格好が悪い。それが100万円の腕時計であっても、せいぜい5000円程度のものにしか見られません。少なくとも私の周囲にいる女性は、トータル金額よりもセンスや着こなし方にシビれるそうです。 一点だけ豪華にすることなど自己満足にすぎません。野球と同じで1点で満足せず、もう1点取りにいく姿勢を持ちましょう。(ジゴロライター・紫三太郎)
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トレンド 2009年05月18日 15時00分
高橋四丁目の居酒屋万歩計(3)「佐原屋」(さはらや、居酒屋)
「佐原屋」はJR御徒町駅のガード下にある。山手線の内回り外回り、京浜東北線の北行南行が行き交っている。暖簾(のれん)を潜ればしかしそれを忘れるほど、店内は静かなのだ。がたんごとんという音が聞こえてこない。 訳があった。店はガード下にあるが、プラットホームのちょうど真ん中に位置しているため、ホームに各電車はゆるゆる停車する態勢で入ってきて、ゆるゆると発車してゆく。 だから静かなのだ。カウンターの、長いほうの板を取り仕切るおばさまも、観察しているとゆるゆるの停・発車を心がけている。急ブレーキ、急発車は体に悪いし事故のもと。おばさまは、わかっていらっしゃるのである。そのおばさまが、今は使用していないが昔は2階があって、それも騒音のクッションがわりになっているかも、と教えてくれた。 JRつながりがもうひとつあった。国鉄時代、列車の横腹に収納されていた行き先表示板が飾ってあって〈鹿島神宮―佐原〉。店の初代が千葉県の佐原出身なのだった。わたしは血族関係の一親等、二親等まではついてゆけるが、それ以上は混乱するたちなので、千代田区東神田と荒川区の三河島にあるという、暖簾分けした佐原屋の親戚関係は聞いても頭に入らなかったが、台東区のこの本店がもともと酒の卸しをしていたこと、とにかくここが本家であると念押しされた。 ご常連がいずれも健啖(けんたん)家ぞろいで、揚げ物、天ぷら系統を召し上がっているので便乗してみた。豚ぷら、めごちとも結構でありました。箒(ほうき)の実であるとんぶりは秋田の県産品だが、まぐろのやまかけなどにあしらわれていた。温泉玉子は口直し用に、100円。 アメ横では、スポーツ店の放出する耐久性の高いダンボールの配給をうける、路上生活者の長い列が出来ていた。その脇を、外国人観光客がカメラ片手ににぎにぎしく行き交っている。ひとり暮らしらしいおばあさんが、ブツ千円、ブツ千円という声に誘われて魚屋に入ってゆく。今はいい。今はまだいいけれど、ガード脇の煌々(こうこう)たる灯が消えて、威勢のいい掛け声が消えて、御徒町駅や上野駅の終電が果てて、しーんと静まり返ったときのこの町の底知れない深淵におびえて、みんながはしゃいでいた。ここは同じガード下でも、東京駅や有楽町駅のようには整備されていない。整備する必要がないから、今後もこのままなのだろう。予算2200円東京都台東区上野5-27-5
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トレンド 2009年05月18日 15時00分
高橋四丁目の居酒屋万歩計(2)「くら島」(くらしま、居酒屋)
「くら島」のくらは、暗と書く。客商売だから、ばか正直にまさか戸籍通りの名を名乗るわけにも行かず、漢字を開いてひらがなにした、などと邪推してはならない。午前10時、三越開店のお時間ちょうどに、デパートにお入りになったことがありますか。儀杖兵を閲兵する元首じゃあるまいし、あのずらりとそろっておじぎしている前を、平然と行き過ぎるような方とはお友だちになれない。なりたくない。あれが好きになったら、ココロの病気を疑ったほうがいい。その伝でいえば、この店に集う方々とはお友だちになれそうな気がする。むろん声などかけないけれど。 一見だろうが十見だろうが、そしてたとえ百見だろうが、客をまったくかまおうとしない店主は、かつてこの店に出入りしたらしい故田中小実昌氏(作家)や故吉村平吉氏(風俗評論家)や、現役でご活躍の小林のり一さん(俳優)らに目もくれず、背中で注文だけを聞いて黙々とモツを焼いた(であろうと思われる)。それあってこそ、ひとりで安心して、なんにも考えずに酒が飲めようというものではございませんか。 らっしゃい、という威勢のいい店に行きたいような夜は、どこか心眼が曇っている。ましてターさんなどという甘い声を聞きたくなるような夜は、心に鵺(ぬえ)が鳴いている。わたしは断じて銀座のクラブなどというものは好きではない。「アルドンサ」だけはもう一度行きたいけれど…。 カウンターに置きっぱなしの、かねて気になっていた沖縄の香辛料をモツヤキにかけてみることにした。小瓶の中味は薄茶色、シマトウガラシではない。 これが効いた。築地場外の鮪丼屋で、練りワサビを追加注文して訝(いぶか)しがられたこのわたしが、辛さに往生して、シェパード犬のようにベロを口外に出した。 後から効くのは、冷酒と親の小言だけではない。口内の炎上はいっかな収まらない。わたしは思わず口数少ないお手伝いのおねえさんに、コレハズイブントカライモノデスネエ、と訴えた。おねえさんは、わたしが文句を言っていると思ったらしい。ご亭主に報告した。報告を受けたご亭主は、コレハ辛イゾ、とでも紙を張っておきますかと笑っている。 わたしは、ハラナイデオイテクダサイ。カケタヤツヲミテイルタノシミガヘルデショーニ、と申し上げるのがやっとだった。冷やしトマトをそういう。 残らず食べて、やっと人心地した。隣席の方が心配して「ダイジョーブデスカ」と声をかけてくれた。なんだ、普通のいい店じゃあないの。 帰りがけにコップに書かれている文字を読むと、「ムズカシイ話は明日にしてね」。 いまはムズカシイことを、考えることさえできない。予算1400円東京都港区新橋3-10-4
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「ほっとクリップ」昆虫写真展9月4日から
2007年08月28日 15時00分
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2007年08月21日 15時00分
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お父さんのためのコスプレ講座
2007年08月20日 15時00分
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JR東京駅にある日本一のレーズンパン
2007年08月14日 15時00分
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2007年08月07日 15時00分
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JR巣鴨駅の冷やしおでん缶専用自販機
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2007年07月25日 16時00分
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有楽町線有楽町駅 イ・ビョンホン騒動
2007年07月17日 16時00分
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ヒットのヒント拡大スペシャル番外編「ラーメン缶戦争」
2007年07月17日 16時00分