スポーツ
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スポーツ 2020年05月18日 17時00分
元巨人・堀内氏、夏の甲子園の中止方針に反対 「世の中の反発も大きそう」大会運営側への要求に賛否
元巨人監督・堀内恒夫氏が、16、17日にそれぞれ自身の公式ブログに投稿。中止の方向と伝えられている第102回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)について言及した。 今年の夏の甲子園は、8月10~25日にかけ甲子園で開催される予定が組まれている。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、5月20日の大会運営委員会で中止が決定される見込みと同月15日に複数メディアが報じている。 この一件について、堀内氏は16日に自身のブログに『夏の大会もダメなのか。』というタイトルで投稿。「『不運な年だった』とか『仕方がない』とか そんな言葉で片づけてしまっていいものか」と率直な心境を吐露し、「実際の試合を見て その実力が本物かどうか確かめる機会も失われてしまう」と今秋のドラフトへの影響も危惧した。 また、球児の置かれた状況を心配すると共に、「練習期間を鑑みてのこともあるんだろうけど 条件はみんな同じだからね 判断をもう少し待ってやってはどうだろうか」と大会関係者に判断の先延ばしも提案した。 堀内氏は翌17日にも「どうしたら開催出来るのか たくさんの大人が知恵を出し合ってギリギリまで話し合う。組織が大きくなればなるほど大変なのはわからんでもないけれど これ、大事なことじゃないのかな」とブログで発言し、大会運営側に話し合いを重ねることを求めた。 一連の投稿を受け、ネット上には「野球始めた時から甲子園目指してた球児はいっぱいいるだろうから何とかやらせてあげたい」、「ドラフトや大学推薦に悪影響が出ることも避けられないだろうな」、「このままだと全ての球児の頑張りが無駄になる、結論を出すのにはもう少し時間をかけてほしい」、「時期を秋ごろにずらした上で無観客、プレーする選手以外全員マスク着用を義務付けとかしたら何とか開催できないだろうか」といった賛同の声が多数寄せられている。 一方、「健康第一で考えると開催は厳しいだろ、1人でも感染者出したら即打ち切りだろうし」、「他の競技も中止が相次ぐ中、野球だけやるっていうのは世の中の反発も大きそう」、「甲子園付近に住む人間としては、大会開催で地元に人が押し寄せて欲しくない気持ちの方が大きい」といった否定的なコメントも複数見受けられた。 今年の高校野球界では、3月19~31日にかけて行われる予定だった第92回選抜高等学校野球大会(春のセンバツ)や、その後に予定された夏の地方予選のシードをかけて戦う春季大会も全47都道府県で中止・打ち切りとされている。そのため、夏の甲子園も中止なら現在の3年生は全国大会を含む公式戦を満足に戦えないまま、高校野球最後の1年を終える可能性が高まっている。 中止の可否について様々な声が寄せられている今回の一件だが、果たしてこのまま20日に中止が正式決定されるのだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について堀内恒夫氏の公式ブログよりhttps://ameblo.jp/horiuchi18/
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スポーツ 2020年05月18日 15時40分
オリックス、開幕スタメン候補の宜保翔が疲労骨折で無念の離脱…
オリックスは18日、宜保翔内野手が右手首付近に違和感を感じていた為、昨日、大阪市内の病院を受診したと発表した。 病院でレントゲン、CT検査の結果、右手有鈎骨の疲労骨折との診断を受けたそうで、今後については、近日中に右手有鈎骨切除手術を行い、患部の状態を確認しながらリハビリ等を行っていく予定だという。 1軍のメンバーとして自主練習を行ってきた宜保だが、春季キャンプ途中に1軍に合流してからは、紅白戦など実戦で猛アピール。オープン戦でも主に1番打者として、セカンドまたはショートを守り、西村徳文監督から「オープン戦の収穫は宜保が使えるようになったこと」と評価されており、順調に開幕していれば高卒2年目にして、開幕スタメンは濃厚な状況だった。 今年はオフに筋力を強化してキャンプに入っただけに、体には自信があったと思われるが、開幕が再延期されたことにより、練習による疲労が蓄積してしまったのだろう。本人にとっては無念だと思うが、復帰を目指して焦らずじっくりと治療に専念してもらいたい。(どら増田)
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スポーツ 2020年05月18日 12時00分
張本氏、再開のブンデスリーガに「何でやるのかね」「選手は気持ち悪い」発言で賛否 反論の声も
17日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で、張本勲氏が再開したドイツのプロサッカーリーグ「ブンデスリーガ」について持論を展開した。 ブンデスリーガは主要プロサッカーリーグとしてはコロナ禍後初の再開。無観客やハイタッチ禁止、試合前後のボール消毒、試合前の握手省略、スターティングメンバーと審判以外マスク着用などの対策を取り、2か月ぶりに公式戦が行われた。 このニュースを見た張本氏は、「何でやるんかなと思いますね。ファンは喜んでいるでしょうが、選手はやっぱり気持ち悪いですよ」とバッサリ。「色々ね、経営に関係するから、企業とのコマーシャルとか、色々契約関係があるからやるんでしょうけどね、選手はどうでしょうね、全員気持ち悪がってますよ」と私見を述べた。 この後、元Jリーグサッカー選手の中西哲生氏がリモート出演。同氏は「ドイツは医療的に整っているんだろうけど…」とコメント。一方で、「選手は怖いと思いますよ。野球と比べて密になりやすいスポーツじゃないですか」と私見を述べ、日本は「早く再開することが目的ではなくて、新型コロナウイルスを収束させることが社会としての目的だと思うので、選手の健康が安全に保たれることが再開の前提であるべきだ」と張本氏に同調する意見を述べた。 張本氏のコメントに反応は賛否両論。「選手のことを考えると時期尚早」「ワクチンや特効薬が出来てからでも遅くない」「選手の生命を考えるべきだ」と賛同の声もあったが、「選手はサッカーをしたいと思う。プレーしていなければ存在価値はないし、生活もしていけない」「コロナを怖がっていては何も出来ない。対策もしているし、共存の道を模索するべきだ」と反論する声も上がった。 「経済を回すべき」と「人命を尊重するべき」という意見はどちらも正しい。今後、全世界の人間がどちらを選ぶか、選択を迫られることになりそうだ。
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スポーツ 2020年05月18日 11時45分
巨人・サンチェス、OP戦で見せなかった得意球は戦略か? 他球団にプレッシャー、開幕後も追い風は続くか
オープン戦で「大丈夫かよ!?」とファンを心配させた新外国人選手たちが調子を上げてきた。 エース・菅野智之に次ぐ2番手として獲得したエンジェル・サンチェスがジャイアンツ球場のブルペンに入ったのは、5月17日だった。練習後、「リリースのタイミングも良かった」と球団を介して手応えを語っていたが、その言葉の通りなら、期待を寄せる原辰徳監もひと安心だろう。 在阪メディアの一人がこう続ける。 「同日、阪神の新外国人投手のジョー・ガンケルもオンライン取材で好調さをアピールしていました。どの球団も外国人選手の調子が急激に良くなっています」 外国人投手に興味深い共通点があった。ウエイト・トレーニングだ。 「シーズン中、登板の有無に関わらず、軽くウエイト・トレーニングをやってから帰路につく日本人投手がたくさんいます。筋力アップというよりも、ひと汗かくのが目的で。汗をかくと、疲労感が残らないそうです」(プロ野球解説者) 外国人投手は、シーズン中のウエイト・トレーチングはほとんどやらない。オフシーズンに「レスラーか!?」と思うくらい、大量にやって、そこで蓄積されたパワーをシーズン中に吐き出すようなイメージだ。そして、またオフになったら、ガンガンにウエイト・トレーニングをやり、ゼロになったパワーを“補充”している。巨人・サンチェスもシーズン中のウエイト・トレーニングには重点を置いていない。 一部メディアでも伝えられていたが、サンチェスの練習はユニークな内容も多い。踏み出す左足付近にペットボトルを置き、足がぶつかったか否かで肘の高さをチェックしたり、通常よりも短い距離でピッチング練習をする時もあった。 このサンチェスがコケたら、巨人の連覇は相当苦しくなる。しかし、こんな情報も聞かれた。 「サンチェスはオープン戦3試合に投げ、釣瓶打ちにされました。日本のマウンド、ボールに適応できなかったためですが、ライバル球団は『逆に、データの取りようがない』とボヤいていました」(スポーツ紙記者) ストレート勝負のできる速球派と紹介されているが、関係者は「本当は、低めのスライダーとカットボールが武器」と話していた。ライバル球団が集めたいとしていたデータは、この低めの変化球のことだろう。関係者の証言通りなら、サンチェスは「速球派=奪三振」ではなく、「変化球=ゴロアウトを量産」というピッチングスタイルなのかもしれない。 「ペナントレースの開催が決まっても、無観客試合は避けられないでしょう。その場合、通常シーズンのように、スコアラーを球場に入れてくれるのかどうか。スコアラーも球場に入れない可能性の方が高いと聞いているが…」(ライバル球団スタッフ) データ不足を逆手に活躍する選手もいれば、対戦投手のデータ不足で打撃成績を大きく落とす選手も出るだろう。サンチェスは無観客試合をプラスにできそうだ。ひょっとしたら、巨人の弱点は先発投手陣ではなく、情報不足の打線になるのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年05月18日 11時00分
ロッテ好評企画、ついに佐々木朗希登場!「ちょっとプレッシャー」
千葉ロッテマリーンズは、球団公式インスタグラムにて、新型コロナウィルスなどの感染症予防の観点からチーム活動を休止としている状況下でのファンサービスの一環として、17日12時から20日13時まで、佐々木朗希投手への質問を募集開始したと発表した。 なお、この企画はすでに、井口資仁監督、益田直也、石川歩、種市篤暉、荻野貴司、福田秀平、中村奨吾、藤岡裕大、田村龍弘、藤原恭大が行っており、ファンから大きな反響を呼んでいる。質問の回答は21日を予定しているとのこと。募集を開始し、1時間でなんと450件もの質問が届いたそうで、大船渡高校の当時のチームメートからも質問が届くなど、本人も驚いているという。 佐々木は「先輩方がファンの皆様とこの質問コーナーを通して楽しそうに交流をしているのを見て、自分もチャンスがあればやりたいと思っていました。初めての事なのでどんな質問が来るのか、そしてちゃんとファンの皆様の期待に応えられるような回答が出来るのか心配です。ここまで先輩方が盛り上がっているだけに、ちょっとプレッシャーです(笑)」と多少の不安があるようだが、豪速球な回答を期待したいところ。球団公式YouTubeチャンネルで大好評の「佐々木朗希投手も実践している家でも出来る簡単ストレッチ」の最後の1本も近日中にアップされる予定だ。 緊急事態宣言が発令されてからもロッテは発信力を止めることなく、むしろ今しか出来ない企画で攻めている感じすら受ける。こうした姿勢は熱心なロッテファンだけではなく、他球団のファンからも注目されている。開幕に向けて光が差し始めて来ただけに、今後の展開にも期待したい。(どら増田)
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スポーツ 2020年05月17日 17時30分
広島、4連覇・CS逸の原因は大瀬良? キャリアワーストの不振、新指揮官の元で巻き返しなるか
カープのエースは、現在も開幕のマウンドへ照準を合わせている。 昨シーズン、Bクラス(4位)に終わり、4連覇を逃した広島カープの「リ・スタート」の先頭に立つべき存在として期待がかかる大瀬良大地。5月11日の日本野球機構(NPB)の12球団代表者会議において、6月の下旬までの開幕を目指すことが伝えられ、「少しずつ練習の強度を上げているので継続して、備えたい」と意気込みを語っている。 思わぬ事態により未だ開幕を迎えられずにいる2020年は、チーム、そして大瀬良自身にとっても巻き返しの年でもあった。 昨季は、開幕戦の巨人戦を8回無失点の好投でチームに勝利をもたらしたものの、チームは春先から低迷が続き、大瀬良本人も初戦以降、黒星が先行。好不調の激しいカープをエースとして、勢いに乗せる役割が期待されるも、6~7月にかけ自身4連敗を喫するなど、夏場を迎えてもなお、安定感を取り戻すことが出来なかった。 7月には優勝争いから脱落、シーズン最終戦でCS出場も逃し、最終順位が4位と苦しみ続けたカープにおいて、大瀬良は11個の白星を挙げたことは、エースとしての役割を果たせたと捉えられる。ただ、僅かの差でCS争いに競り負けたことを振り返ると、キャリアワーストとなる9敗を喫してしまったことがどうしても悔やまれてしまう。3年連続となった二桁勝利、そして両リーグ最多となる6完投を記録するも、低迷が続いたカープを最後まで浮上させるに至らなかった。 今季より新たに就任し、球団史上53年振りに投手出身指揮官となった佐々岡監督は同じく、カープのエースとして球団の歴史に名を刻んでいる。チームが今シーズン求められているのは、カープのペナント奪還に加え、プロとして人々に大きな希望を届けること。市民に愛されてきた球団をその右腕で支え続けてきた二人の今季にかける想いは想像に難くない。新監督の元、大瀬良は昨季以上のパフォーマンスを取り戻せるか。 開幕日の設定へ動き出すなど、僅かではあるもののシーズンを迎えられる可能性が出てきている今年のプロ野球。今季、鯉の躍動が再び観られるとするならば、間違いなくリベンジを期す大瀬良のエースとしての力強い姿が観られるはずだ。もちろん、改めて迎える開幕のマウンドにカープ背番号14が立つことも、間違いないだろう。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年05月17日 11時00分
カネやん、「血も涙もない」?『珍プレー・好プレー大賞』にも登場、倒れた選手の額を蹴飛ばした伝説の大乱闘劇
新型コロナウイルスの影響により、開幕延期が続いている今シーズンのプロ野球。最短で6月19日に開幕するとの見方が強まっているが、現時点では正式決定には至っていない。 「いつまで延期が続くのか」と、いら立ちを募らせているファンも少なくないと思われる現在。今から29年前の同時期には、ある選手のいら立ちが珍事件につながった試合が行われている。 1991年5月19日に秋田八橋球場で行われたロッテ対近鉄の一戦。「6-4」でロッテリードの9回表、ロッテ先発・園川一美の投げた速球が打席に入っていた近鉄・トレーバーの右上腕部を直撃。死球を受けたトレーバーは激昂し、ヘルメットをその場に叩き付けながら園川の元へ突進した。 これを見た園川はマウンドから右翼方面へ逃げるも、トレーバーは制止に入った両軍選手を突き飛ばしながら追走。右翼付近で追い付き園川を地面に組み敷いたところに選手も殺到し、両軍入り乱れての乱闘騒ぎに発展した。 しばらくやり合った後両軍はそれぞれベンチへ引き上げたが、実はこの騒ぎのどさくさに紛れて、ロッテ・金田正一監督がトレーバーの顔面を踏んづけていた。このことでさらに怒りに火がついていたトレーバーは、自軍ベンチに戻る直前に急に体の向きを変え、ロッテベンチ前の金田監督をめがけ再び突進した。 球場が騒然となる中、トレーバーは制止に入ったロッテ・青柳進を突き飛ばし金田監督に接近するも、突き飛ばした際に足がもつれ金田監督の目の前で転倒。これを見た金田監督から額付近に再び蹴りを入れられ、さらにその場に殺到した両軍選手にもみくちゃにされてしまった。 トレーバーは暴力行為により退場となるも、金田監督はなぜか処分を受けなかったこの一件。金田監督がトレーバーの額に蹴りを入れる瞬間の映像が『プロ野球珍プレー・好プレー大賞』(フジテレビ系)で何度も取り上げられたことで有名となり、現在でもファンの間で「大柄な助っ人の顔面を蹴り飛ばすとか度胸がヤバすぎる」、「血も涙もないな、今の時代なら進退問題になりそう」などと語り継がれている。 同戦では退場を免れたが監督時代に6回退場処分を受け、1990年6月23日ロッテ対西武戦では審判に蹴りを入れ「罰金100万円+出場停止30日」の処分を課された金田監督。乱闘自体がめっきり少なくなった現代では、ここまで破天荒な監督はもうお目にかかれないのではないだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年05月17日 08時00分
一度は使ってみたいプロレスの言霊 「俺の人生にも一度くらい、こんなことがあってもいいだろう」発言者・長州力
決して饒舌ではないものの印象深い発言が多い長州力。引退後の昨今はツイッターにおける“迷言”でも話題になっているが、今回紹介するのは正真正銘の名言である。 長州のプロレスラー人生を決めたといっても過言ではないほど、深い意味と重みを持つ言葉だ。※ ※ ※ 昨年6月の正式引退に合わせて、テレビ朝日系『お願い!ランキング』で「長州力総選挙」なる企画が放送された。その内容はファン100人の投票による長州力名勝負ベスト5というものだった。 第5位は1984年のIWGP第2回大会で、アンドレ・ザ・ジャイアントをボディスラムで投げた試合(結果は長州の負け)。 第4位は’93年の天龍源一郎戦(パワーボムで長州の負け)で、同年のプロレス大賞でも年間ベストバウトに選ばれている。 第3位は’95年の東京ドーム、UWFインターナショナルとの対抗戦での安生洋二戦(長州圧勝)。 第2位は’85年、ジャンボ鶴田との60分フルタイムドロー戦。 そして堂々の第1位に輝いたのが、’83年に藤波辰巳(現・辰爾)を破り、WWFインターナショナル・ヘビー級王座を獲得した一戦であった。★現状を悲観して引退も視野に… リキラリアットから藤波の頭をマットに押し付けるようにして、全身で抑え込み3カウントを奪ったフィニッシュも印象的であったが、それ以上に試合後の会見における「俺の人生にも一度くらい、こんなことがあってもいいだろう」という言葉によって記憶しているファンも多いだろう。 今から振り返ってみると、その後の長州の躍進もあって「人生に一度くらい」という表現はやや大げさに感じるかもしれないが、当時としては実感のこもった本心から発せられたものだった。 ミュンヘン五輪にレスリング韓国代表として出場した長州は、新日本プロレスに入団した当初からスポーツエリートとして将来を嘱望されていた。だが、地味なルックスのせいもあってか人気は振るわず、坂口征二のパートナーとして北米タッグ王座を獲得したものの、しばらく中堅どころの域を出ることはなかった。 一方、2つ年下の先輩である藤波は、ジュニアヘビー級でドラゴンブームを巻き起こすと、’81年にヘビー級転向を表明。翌年1月にはボブ・バックランドの持つWWFヘビー級王座に挑戦し、この大舞台で善戦するなど着実に次期エースへの道を歩んでいた。 また、長州と同じくミュンヘン五輪に出場したジャンボ鶴田も、全日本プロレスでUNヘビー級王座に就き、’80年のチャンピオン・カーニバルで初優勝を果たすなど実績を残していた。 そんな同年代のライバルたちに比べて、一向にうだつの上がらない現状を悲観した長州は、遠征先のメキシコから引退を示唆する手紙を日本へ送ったともいわれる。帰国して藤波に噛み付いたのは、長州としてはまさにラストチャンスの気持ちであったのだ。 そもそも、古舘伊知郎による「俺は藤波のかませ犬じゃない」との実況から始まった長州と藤波の抗争だが、実のところ、会社としては“長州を藤波のかませ犬にする”との意図はあったように見受けられる。 なぜなら、長州反乱後に初めて組まれた’82年10月、広島県立体育館でのシングル戦において、藤波はその前日の試合で国際軍団に襲われ、額を縫うケガを負っていたからだ。★猪木の思惑が長州を後押し 大事な試合の前にハンデを負うのは格上のほうというのが、プロレス興行のセオリーであり、この時点では“1戦目は長州が優勢でもそれは藤波のケガのせいで、最終的には藤波が巻き返す”というストーリーが用意されていたものと思われる。 さらに、ノーコンテストに終わった試合後にテレビ朝日の朝岡聡アナが、藤波にだけ「大変な試合になってしまいましたけど、これはどういうふうに…」と、リング上でマイクを向けている。 これに対して興奮状態の藤波は「こんなところでインタビューしてる場合じゃないよ! なんだこの試合は!」とマイクをぶん投げたのだが、そんな一幕からも藤波が主役の扱いであったことが見て取れる。 また、この試合で長州のセコンドに小林邦昭が付いていたのが象徴的で、つまりタイガー・マスクに対する小林のようなポジションを、藤波に対する長州に与えようというのが、当初の予定であった可能性は高い。 それを覆したのはもちろん、長州の地力があってのことには違いないが、加えて、試合後に起きた観客からの長州コールや、古館による「下克上」「革命戦士」などの名フレーズ、さらには総帥のアントニオ猪木がまだ元気で、早急に次期エースを決める必要がなかったことも大きい。 また、猪木自身も、藤波の毒気のない優等生ぶりに次期エースとしての力不足を感じており、そんな思惑も長州の躍進を後押しする一因となったようだ。のちの藤原喜明による“雪の札幌テロリスト事件”も、藤波に一皮むけてもらいたいとの意図があってのことだろう。 まさしく“人生に一度”のチャンスをものにして、長州は藤波に勝利し、トップクラス入りの通行手形を手に入れたわけである。長州力***************************************PROFILE●1951年12月3日生まれ。山口県徳山市(現・周南市)出身。身長184㎝、体重120㎏。得意技/サソリ固め、リキラリアット、バックドロップ、ブレーンバスター、ストンピング、ヘッドロック。文・脇本深八
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スポーツ 2020年05月16日 11時00分
新時代のスターが下克上を果たす! 全プロ野球ファンが注目した世紀の対決、松坂は結果に納得せず?
昨年12月3日に西武に入団し、実に14年ぶりとなる古巣復帰を果たした松坂大輔。今シーズンは新型コロナウイルスの影響で開幕延期が続いているが、無事開幕となれば復帰後初登板などで大きな注目を浴びることは確実。13日にはマスク5万枚をチームの本拠地・埼玉県に寄付することを発表するなど、グラウンド外でも話題を集めている投手だ。 前回西武(1999-2006)に所属していた時は8年間で「204登板・108勝・防御率2.95・1355奪三振」をマークし、最多勝3回(1999-2001)、最優秀防御率2回(2003-2004)、最多奪三振4回(2000-2001,2003,2005)、沢村賞1回(2001)と堂々たる実績を残している松坂。本日5月16日は、その松坂がルーキー時代に大器の片りんを見せつけた試合が行われた日である。 1999年5月16日、西武ドーム(現メットライフドーム)で行われた西武対オリックス。この試合に先発した当時高卒ルーキーの松坂は、オリックス・イチローと初対戦。高校時代に甲子園春夏連覇を達成し“平成の怪物”と呼ばれた松坂と、前年まで5年連続でパ・リーグの首位打者に輝いていた球界のスター・イチロー。両者の激突は試合前から大きな注目を集めていた。 1回表2死で迎えた1度目の対戦。松坂は150キロ超えの直球を軸にイチローを追い込み、最後は147キロの直球で空振り三振に。3回表2死一、三塁とピンチを背負った2度目の対戦では変化球も織り交ぜ、134キロのスライダーで見逃し三振に斬って取った。 6回表無死で迎えた3度目の対戦でも、松坂はイチローと真っ向勝負。イチローもバットには当てるも打球を前に飛ばすことができないまま、最後は136キロのスライダーに空振り三振。自身約5年ぶりに、同一投手に3打席連続三振を喫する結果となった。 8回表二死の4度目の対戦では四球を与えたものの、完全にイチローを手玉に取った松坂。試合後のヒーローインタビューで語った「今までいまいち自信が持てなかったのが、今日で自信から確信に変わったと思います」という言葉は、松坂を語る上では欠かせない名言として今も多くのファンの記憶に刻まれている。 松坂とイチローは同年、共に出演したTV番組の中で同戦について振り返っている。イチローは松坂について、「良い球も悪い球も自分のイメージと違う変化をしてきたり、気合入ってるのかなと思ったら変な球が来たり。その辺のちぐはぐさが(自分を苦しめた)」と発言。一方、松坂は「あまり納得したなって思った球がなかった。自分(の力)は出し切れていないと思う」と口にしている。 松坂とイチローはその後、イチローが翌年にマリナーズに移籍する2000年まで対戦を重ね、対戦成績は「打率.235・1HR・4打点・8安打・4三振」とイチローを抑え込んでいる。また、松坂がレッドソックスに移籍した2007年から日本復帰前年の2014年にかけてはメジャーでも対戦し、「打率.259・0HR・3打点・4三振」とこちらでもイチローにはあまりヒットを許していない。 “平成の怪物”の名にふさわしい投球でファンを魅了してきた松坂。今シーズンは“令和の怪物”と称されるロッテ・佐々木朗希のルーキーイヤーでもあるが、佐々木も松坂と同じように大器の片りんを示すことができるのか。今年40歳を迎える松坂の投球と共に要注目といえそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年05月16日 11時00分
全国夏の甲子園中止か 高校野球に「地方分離論」が浮上
緊急事態宣言が5月31日まで延長され、これ以上、学校の休校措置が長引けば、夏の甲子園大会の開催は絶望的に――。しかし、ここで「本大会と地方予選を分離する」という妙案が浮上してきた。「夏の甲子園大会は、東京五輪を開催するとの前提のもとに組まれていたため、今年は昨年より少し遅い8月10日に開幕する日程でした。それが、このままでは同日までに代表校が決まらない県が出そうな状況です」(学生野球担当記者) 日本高校野球連盟(高野連)は5月20日に都道府県組織の代表者を集め、運営委員会を開催する予定だ。当初は4月22日に予定されていたが、一連のコロナ禍により延期していた。それが1カ月遅れで開催されるのは、高野連の「夏の甲子園はやりたい」の一心だという。「同じ8月10日に開幕する予定だったインターハイは、GW前に中止が発表されました。同じ高校の部活動なのに『野球だけ開催を目指すのはおかしい』との意見も出ています」(同) 地方予選の舞台となる都道府県営の球場の中には「利用禁止」を決めている施設も少なくない。特に神奈川県の決勝戦を行う予定だった保土ヶ谷球場は、8月末までの利用中止を決めている。 それでも高野連は、「やりたい」の一点張りだ。「沖縄県大会は、6月20日にスタートする予定です。早く決めないと、球児も準備ができません。高野連が開催にこだわるのは、『3年生が気の毒だから』に尽きます。来年になれば、3年生は進学、就職となり、野球は高校までと決めている球児もいます」(都内私立校職員) 打開策となりそうなのが、地方予選と甲子園の本大会を「分離」してしまうというアイデアだ。これは、沖縄県など地方の一部高野連スタッフから出たもので、「甲子園に行かせてあげられないのは気の毒だが、地方大会の優勝校を決めるくらいなら、夏休み期間中に消化できる」との見通しに立っての意見でもある。「8月10日までに代表校を決める」との期日をなくし、「甲子園には行かずに都道府県の決勝戦で終了」とするのなら、なんとかなるかもしれない。「公立、私立ともに、ほとんどの高校が休校中であり、野球部も休部状態です。準備不足の中、甲子園本大会に固執すれば、球児の怪我や熱中症のリスクが高まるだけです」(同) 高校野球は故郷を思い出す大会だ。「センバツに続いて夏の甲子園も」となれば球児はもとよりファンもガッカリだが、特別扱いはよろしくない。地方大会で終了させる分離策が、世論も納得できるギリギリの妥協案となりそうだ。
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2025年07月14日 17時00分
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2025年04月28日 19時03分