スポーツ
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スポーツ 2016年01月27日 11時22分
再び優勝候補に浮上? オリックス新コーチの評判
強力打線復活か…。パ・リーグ偵察部隊が「要注意」としてキャンプでの重要チェック事項に挙げているのが、オリックス打線の復活は本当かどうかである。オリックスは昨秋、広島、ロッテなどで活躍した高橋慶彦氏(58)の打撃コーチ就任を発表した。4年ぶりの現場指導となる。こんな言い方は何だが、オリックスは“オフの話題提供”で敗退した。新監督はシーズン途中から代行指揮を執っていた福良淳一監督(55)。ドラフト1位は東都リーグの雄・吉田正尚外野手(22=青学大)を指名したが、抽選ナシ。金本阪神、ラミレスDeNA、ヨシノブ巨人は次々と明るい話題を提供しており、大型補強でオフの話題を独占した昨年とは大違いである。 「去年の補強が巧く行きすぎたというか…。その分、ペナントレースを失速したときの失望感も大きく、シーズンを通してファンもチームも前向きになることができませんでした」(プロ野球解説者) しかし、秋季キャンプからチームに合流した高橋慶彦打撃コーチの評判が良い。 「熱心なんですよ。高橋コーチも現場復帰できて嬉しいんでしょう」(同) 秋季キャンプ時点での情報だが、同コーチが重視していたのは『腕の使い方』。選手が振ろうとするバットのヘッドを持っていったん止め、スイング軌道を丁寧に説明していた。椅子に座ってのティー打撃もやっていた。特別な練習法というわけではない。しかし、熱心に語りかけ、その練習の意味を説明してやれば、選手はコーチに付いていくものである。 また、オリックスのキャンプは春、秋ともに居残り練習は自己選択だった。やりたいと思う者、全体練習が足らなかったと思う若手が残ってバットを振る程度だった。しかし、高橋コーチは「秋季キャンプで求められるのは練習量」と言い切り、以後、ほぼ全員が残って300スイング以上のノルマをこなしていた。 2015年、オリックスのチーム打率は2割4分9厘(リーグ5位)、総本塁打94本(同4位)、総得点519(同5位)。ビッグネームを揃えた大型打線として物足りない数字である。高橋コーチは選手を発奮させることに成功した。監督、コーチに求められるのは技術を伝えることだけではない。選手に「練習しなければ」と思わせる環境作りも大切である。オリックスは前年の大型補強により、選手層の厚いチームでもある。中堅、若手のヤル気がそのまま春季キャンプに持ち込まれれば、主力もウカウカしていられなく、チームも活気づいていく…。 高橋コーチは千葉ロッテでヘッドコーチも務めたが、12年オフに退団。その後は住宅建築の会社に務めるなど、畑違いの仕事も経験している。その沈黙の帰還が選手に伝える言葉を広げ、野球への情熱をさらに強くしたのではないだろうか。 オリックス打線が復活すれば、ソフトバンクの独走はあり得ない。スポーツ新聞の一面を飾るような補強はなかったが、オリックス球団はコーチ人選で存在感を示している。
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スポーツ 2016年01月26日 16時39分
金本監督が本当に頼りにしているのは… 「ベテランは世代交代の潤滑油」(1)
新生・金本阪神は3年目を迎える梅野隆太郎(24)とドラフト2位・坂本誠志郎(22=明大)に正捕手を争わせるという。しかし、この世代交代を阻むような“嬉しい誤算”が生じるかもしれない。 「正捕手育成を担当する矢野燿大作戦兼バッテリーコーチは、高いレベルでの教育を予定しています。若い2人がそれを消化し、自分のものにするまで、それなりの時間を要すると思います」(プロ野球解説者) 先発ローテーションの主軸は、言うまでもなく藤浪晋太郎(21)だ。その藤浪が信頼を寄せる捕手が鶴岡一成(38)なのである。 昨年5月14日の対ヤクルト戦、この試合が藤浪の分岐点になった。 この時点での藤浪の成績は1勝4敗。シーズン初戦こそ勝ち星で飾ったが、その後は勝負どころで痛打を食らう試合が続いていた。関係者によれば、投球フォームに迷いがあったという。前年オフから藤浪が課題としていたのが『脱力』。投球フォームから無駄な力を全て削ぎ、スピンの掛かったボールを投げたいとしていた。しかし、マイナーチェンジさせた新投球フォームに“違和感”があり、ストレートそのものの球質も落ちていた。 そのヤクルト戦の5回裏、先頭バッターはピッチャーの成瀬善久だった。当然のことながら、成瀬は全く打つ気がなかった。 その打つ気配の無さを確かめた捕手・鶴岡がシグナルを送った。 (ちょっと、テストしてみろ) 藤浪は鶴岡のサインに頷き、右腕を振り下ろす角度、新投球フォームの力の入れ具合などを微調整した。 「これだ!」 藤浪が求めていたストレートになった。スピンの掛かった、浮き上がるようなボールが鶴岡のミットに突き刺さった。 前出の関係者がこう続ける。 「鶴岡はストレート中心の配球を組み立ててきました。最後は外角低めで三振を取るイメージで、失投すれば痛打になると分かっていても、藤浪をステップアップさせるためと、その配球をしばらく続けました」 藤浪は15〜16年オフ、関西系メディアの取材で「鶴岡さんのリードは、良い意味で難しい」と答えていた。決まれば相手打者は手も足も出ないが、失投した場合のリスクもあるという意味だろう。しかし、そのリスクを恐れていたら、藤浪の成長はなかった。 金本知憲監督(47)は鶴岡の育てる配球に一目置いており、トラの投手陣も信頼を寄せている。チームの将来を考えた場合、多少の失点は覚悟しても、梅野や坂本を使っていかなければならないだろう。ギリギリまで経験値の少ない若手を使い、勝負どころでベテラン鶴岡に切り換える。そんな捕手起用も張られるかもしれない。 「負けていい試合なんか、1つもない」と金本監督は言った。長いペナントレースのなかで、鶴岡がマスクを被る試合が重要な意味を持つことになるだろう。
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スポーツ 2016年01月26日 16時00分
IOC理事狙う“超人・室伏広治”が悩めるリオ五輪出場保留
レジェンドが目指すのは、3つ目のメダルか、それとも名誉職なのか。 「調子が整えば出るというスタンス」 1月5日、ハンマー投げのアテネ五輪金メダリスト、室伏広治が、今夏のリオ五輪に向けたスケジュールを聞かれ、そう答えた。室伏は昨年、大会に出場していない。練習は続けているそうだが、6月に日本オリンピック委員会(JOC)の理事に選出され、現在は裏方業にも追われている。 だが、前回のロンドン五輪でも銅メダルを獲得。国内では後輩の追随も許しておらず、本人が「リオも出る!」と決めれば、5大会連続出場は間違いないところ。 「室伏が世界と戦った最後の記録は、'13年8月の世界陸上モスクワ大会で、78メートル強を投げ6位入賞でした。しかし、その後の2大会では73メートル台に終わっており、リオでメダルを狙うとすれば、モスクワ大会以上の記録が求められます」(ベテラン記者) 室伏には東京五輪・パラリンピック組織委員会スポーツディレクターの肩書きのほか、東京医科歯科大教授としての仕事もこなしている。人望があるからだが、競技に専念できないほど多忙なのも事実だ。 「昨年12月、室伏はIOC選手委員会理事に立候補しました。北京五輪時には理事当選を果たしながら、無効になった経緯もあるので、なんとしても受かりたいはず。室伏が本当に目指しているのは、リオ五輪ではなく、IOC理事職のほうなのでは」(同) リオ五輪でメダルを狙うとなれば、41歳という年齢とも戦わなければならない。リオで“敗北”を喫するより、このまま理事職に専念すれば、陸上界のカリスマとして強い発言権を持ち続けることも可能だ。 「体調よりも、リオでの勝算があるか否かで去就が決まる」(関係者) リオ五輪の最終選考会は、6月の全日本選手権。そこに“超人・室伏”の名前はあるのだろうか。
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スポーツ 2016年01月25日 17時00分
日本相撲協会幹部が手のひら返し 10年ぶり日本出身力士優勝の琴奨菊の綱獲りに“注文”
大相撲初場所(1月10日〜24日=東京・両国国技館)は、大関・琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)が14勝1敗で初優勝を飾った。日本出身力士が優勝したのは、06年初場所での栃東(現・玉ノ井親方)以来、10年ぶりというおまけつきだった。 今場所の琴奨菊は得意のがぶり寄りが冴えて、初日から連勝街道を突っ走った。10日目から、鶴竜、白鵬、日馬富士の3横綱を破って12連勝。13日目は、中学時代からのライバルである東前頭7枚目・豊ノ島に敗れたものの、その後2連勝して、堂々の初Vを遂げた。 そうなると、がぜん注目を集めるのが春場所での綱獲りだ。ところが、その機運が盛り上がるどころか、日本相撲協会の幹部陣には、琴奨菊に対して、“冷めた空気”が流れているのだ。 八角理事長(元横綱・北勝海)は「14勝1敗は立派。3横綱に勝ったのも大きい。内容もいい」と評価しつつも、綱獲りについては「これまで大関が長かった。来場所の内容次第じゃないか」と慎重。伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)も、「これまで安定した成績がない。レベルの高い優勝なら、そういう声も自然と出てくる」とクールな言い回し。 かつて、白鳳、日馬富士の2横綱時代には、大関・稀勢の里が優勝に準ずる成績を収めると、日本人横綱ほしさに、翌場所を“綱獲り場所”に設定。しかし、当の稀勢の里は2度ともチャンスをつかめなかった。 その後、大関・鶴竜が14年初場所で14勝1敗と、優勝に準ずる成績を挙げると、協会は、これまた翌場所を“綱獲り場所”とした。その場所で、鶴竜は14勝1敗で初優勝を果たし、横綱昇進の内規である「2場所連続優勝、もしくはそれに準ずる成績」を満たして横綱に推挙された。これにより、87年(昭和62年)九州場所で昇進した大乃国(現・芝田山親方)以来、26年半ぶりに、「2場所連続優勝」以外での“不名誉な新横綱”の誕生となった。 伊勢ケ浜審判部長がいうように、確かに琴奨菊には安定感がない。11年九州場所での大関昇進以降、優勝戦線にはなかなか絡めず。ケガも多く、5度のカド番を経験。先場所(15年九州)は8勝(6敗1休)止まりで、協会が琴奨菊の横綱昇進に慎重になるのも理解はできる。 ただ、鶴竜の時はどうだったかというと、12年夏場所での大関昇進後、1ケタ勝利も多かった。昇進を判断する対象の前の場所(13年九州)は9勝しか挙げていない。それでも、協会の都合でラッキーな昇進を勝ち取った。 「確かに、琴奨菊はケガが多く、安定感に欠くのは事実。ただ、14勝1敗での優勝は文句なしの成績です。本来なら、『来場所、優勝なら推挙』の声が出るべきです。ところが、協会の幹部連中は明言を避けています。理事長が替わったこともありますが、現状3人も横綱がおり、無理に増やしたくないのがホンネなのでは? 実際、鶴竜は期待外れに終わっていますし…。幸運だった鶴竜と比べると、琴奨菊がかわいそうですね」(某スポーツ紙記者) 八角理事長や伊勢ケ浜審判部長の言い回しからいえば、来場所、優勝しても低レベルなら、推挙見送りの可能性すら出かねない。ならば、琴奨菊は誰からも文句を言わせない成績で連覇を果たすしかなさそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2016年01月24日 13時00分
外野手出身の監督が大成しないって本当か!?(後編)
アンチ巨人からも高橋由伸監督(40)に対する同情の声が寄せられているという。原辰徳前監督が退陣し、後任の大本命と伝えられていた松井秀喜氏が色好い返事をしない。在野にも「有力」と目されたOBはいたが、メディアの読みはフロントの意向とは違っていた。「適任者不在」となり、高橋に白羽の矢が立てられた…。その突然すぎる監督要請もそうだが、引退試合すら行われなかった急展開ぶりが「かわいそう」と映るのだという。 巨人フロントも高橋監督の性格は分かっていたはずだ。監督要請をすれば、チームの指揮を優先し、自分は現役を引退する−−。「これまでチームに尽くしてきた功労者に相応しいセレモニーを」と配慮すべきではなかったのだろうか。 高橋の監督要請について、興味深い証言がいくつか聞かれた。 「(前任の)原監督は『次はヨシノブ』という流れを分かっていたのではないか。2015年の最終ゲームとなった10月17日(CSファイナルステージ第4戦)、原監督が最後の攻撃イニングで送った最終バッターは高橋でしたから」(球界関係者) また、別の関係者は『高橋監督への継承』が既成路線ではなかったと証言する。 「CS翌日、高橋は都内トレーニングジムで身体を鍛えていました。原監督が退陣会見を行った翌々日もジムにいましたし」 現役を引退してすぐに巨人監督に就任したのは、長嶋茂雄氏以来となる。40歳の高橋監督は12球団最年少ともなるが、長嶋氏が監督に就いたのは38歳、V9の歴史を作った川上哲治氏は41歳だった。王貞治氏は44歳、前任の原氏は43歳だ。巨人の歴史のなかでは「若すぎる」ということはない。 しかし、なぜ高橋監督でなければならなかったのか。その理由がイマイチ伝わって来ない。白石興二郎オーナーは「新しい風を吹き込んでくれる人、原野球を継承してくれ、かつ発展させてくれる人」と高橋監督の就任会見で答えていたが、ピンと来ない。 完成しきっていない原野球とは−−。巨人の秋季キャンプで高橋監督は2人の野手に熱い目線を送っていた。一人は、打撃フォームの改造に乗り出した大田泰示である。高橋監督の新人時代の打撃指導役でもあった内田順三打撃コーチに託し、徹底的にバットを振らせていた。二人目は同じく「将来の4番候補」である岡本和真だ。岡本は高卒1年目から非凡な打撃センスを見せたが、「今の守備では、レギュラーでやっていくのは厳しい」と言われている。その岡本をショートのポジションでノックを受けさせていた。 「内野守備を担当する井端弘和コーチの提案です。守備範囲の広いポジションで練習させたほうが早く成果が得られる、と」(前出・球界関係者) 将来の4番候補の育成。チームの将来像を完成させるとすれば、大田、岡本の覚醒を見届けることのできなかった原監督の思いは継承したことになる。 2人のことだけではないと思うが、4番打者を育てるのであれば、4番の重責を経験した者でなければ見えないものもある。 阪神、DeNA、巨人は外野手出身の新監督を迎えた。3監督とも采配に関しては未知数だが、秋季キャンプの雰囲気は良かった。他競技の監督だが、たとえばサッカーではコーチングを学ぶため、日本サッカー協会公認のライセンスを取得しなければ就任できないとされている。メジャーリーグでは選手経験のない人もいる。大半は選手では大成しなかった人で、マイナーリーグでの指導経験を積み上げてその地位まで上り詰めてきた。日本のプロ野球はチーム貢献度で決まるところもあるようだが、知識や経験、技術よりも人間性が重視されている。そう考えると、プロ野球の監督とは、現役時代のポジションよりも、自身の野球観を選手にどう伝えるかを問われるもののようだ。
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スポーツ 2016年01月24日 12時00分
「新日本の図式をブッ壊す」2・11大阪で後藤革命の集大成が見られるか?
「それはもちろん、ひとつしかないでしょ! わかるでしょ?」 1・4東京ドーム大会で、昨年末から散々挑発されていたロス・インゴベルナブレスの内藤哲也に完勝し、コメントブースに入って来た後藤洋央紀は、「具体的に狙いを定めているベルト」について質問されると、いきり立ちながらこのように答えた。そして、翌5日の後楽園ホール大会でIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ率いるCHAOSと8人タッグで激突。オカダのパートナーであるバレッタから昇龍結界でギブアップを奪うと、マイクを掴んだ。 「内藤とは昨日で終わりだ! オカダー! 次はおまえだ。俺がおまえからベルトを獲る!」 内藤との抗争終結宣言に、ファンは「エーッ」と残念がるリアクションを見せた。これに対してオカダは「内藤さんと昨日で終わりでも、みんながそれを聞いて『エーッ』と言っても、僕には関係ない」と前置きした上で、「去年のG1(クライマックス、8・1大阪大会)であなたに負けたことは覚えてますよ。あともうひとつ覚えていることがあります。『インターコンチ(当時後藤が保持していたIWGPインターコンチネンタル王座)と(オカダが保持するIWGPヘビー級王座の)統一戦をやりたい』って言ってましたよね? やりましょう統一戦!」と挑発。 しかし、会場に微妙な空気が流れ、「すみません! (その後、後藤がインターコンチのベルトを)獲られたこと忘れてました」と言うと、場内は爆笑に包まれた。後藤はオカダにバカにされた形となり、怒りの表情でバックステージに引き上げてきたが「去年のG1を忘れてないようで良かった。今の新日本の図式をブッ壊すのは俺の役目」と改めて挑戦を表明した。【オカダの「恥男」発言に後藤が会見乱入】 6日に新日本プロレス本社で行われた「1・4ドーム大会2夜明け会見」にオカダが出席。ドームで棚橋弘至の挑戦を退けたIWGPヘビー級王座戦を振り返るとともに、前日に挑戦表明してきた後藤について「『何回挑戦するんだろう?』と思います。僕も『東京ドームでは恥をかきたくない』って言いましたけど、何回も挑戦して、何回も獲れなくて…恥男っていうんですかね(笑)。よくもあんなに恥をかけるなと思います」と呆れた表情で語る一方で「G1が終わって(インターコンチとの)統一戦ってずっと言ってたじゃないですか。僕も(G1大阪大会でのIWGP王者同士の対決で)負けたことは忘れてないし、中邑さんに連勝したのは評価できるんじゃないかと。統一戦やりたかったですよ」と、リベンジしたい本音もにじませていた。 ここで「なめんなよ! コノヤロー!」と怒鳴りながら後藤が会見場に乱入、オカダを襲撃した。新日本本隊所属という後藤の立場から考えると信じられない行動だが、それこそ「図式をブッ壊す」手始めだったのかもしれない。これを受けてオカダは挑戦を受諾。「やるんなら自分で盛り上げてくれ」と後藤に注文をつけつつ、2・11「THE NEW BEGINNING in OSAKA」大阪府立体育会館(現エディオンアリーナ大阪)大会での防衛戦が決定した。【2・11大阪で後藤革命の集大成を!】 後藤が前回IWGPヘビー級王座に挑戦したのは、ちょうど2年前の2月11日。時のチャンピオンは同じくオカダ、そして会場も大阪府立体育会館で、その時はオカダの必殺技・レインメーカーの前に敗れている。しかし、昨年8月に大阪で実現したG1クライマックス公式戦では、完全無欠の昇天・改で後藤がオカダに快勝し、大阪のファンは歓喜した。 このように大阪にゆかりがある両者の対戦だが、オカダが指摘するように後藤は2007年に初挑戦して以来、一度もIWGPヘビー級王者になれずにいる。今回ばかりは後がないと言っても過言ではないだろう。今月末で中邑真輔が退団、また一昨年の4月からオカダ、棚橋とともにIWGPヘビー級戦線を賑わせていたAJスタイルズも次期シリーズのカードに名を連ねていない。ここで後藤が悲願のIWGPヘビー級王座初戴冠を果たせば、今後の新日本プロレスの勢力図が大きく変わるのは間違いない。2・11大阪では後藤革命の集大成に期待したい。(増田晋侍)<リアルライブ・コラム連載「新日Times」VOL.2>
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スポーツ 2016年01月23日 15時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈北勝海が涙に暮れた完全復活〉
北の湖理事長の急逝を受けて、八角親方(第61代横綱・北勝海)が日本相撲協会の新理事長に就任した。 「今年3月、春場所終了後の改選までの期間限定とはいえ、“次のトップは八角”というのは北の湖理事長が存命の頃からの既定路線。当面は八角体制が続くことになるでしょう」(スポーツ紙記者) 兄弟子の九重親方(千代の富士)ではなく八角親方が理事長となったのは、すい臓がん手術後の九重親方が、療養中ということばかりが理由ではない。 「横綱としては千代の富士の実績が断然ですが、引退後となると話は別。八角親方が九重部屋から独立して部屋を興したとき、九重付きの親方衆がすべて八角へ移籍したように、圧倒的に北勝海の人望は厚い」(同) 国民的スターとして人気を集めた千代の富士が、それゆえの自己中心的な振る舞いも見られたのに対し、北勝海は周囲への気配りを欠かさず、後輩の面倒見もよかったという。 “花のサンパチ組”と称された双羽黒(北尾光司)や孝乃富士(安田忠夫)ら、身の丈2メートル近い巨漢の同期生に比べ、北勝海は身長181センチで力士としては標準。入門当時はさほど期待をかけられることもなく、自身も「目標は十両昇進」と語っていた。 だが、ぶつかり稽古をやり過ぎて前頭部が禿げ上がったほど、熱心に相撲に取り組む姿勢は多くの関係者が認めるところ。そんな真面目さを千代の富士に見込まれた北勝海は(入門時の四股名は本名の保志)、チャンコ番など新弟子に課せられる雑用を免除され、連日にわたって兄弟子の稽古相手を務めた。 北勝海自身が「当時の猛烈な稽古があったからこそ横綱に昇進できた」と言い、千代の富士も「長く現役を続けられたのは北勝海との稽古のおかげ」と語っている。しかし、そんな特別な関係だったことで、「北勝海は千代の富士の不在か不調の場所だけ強い」とも言われたりした。 「一部では『千代の富士が買った星を北勝海が返していた』なんて陰口もあったが、その真偽はともかく、千代の富士と優勝争いをしている相手を北勝海が破るケースも目立った。そのため“千代の富士の番犬”のイメージが付いて回ったのは事実です」(大相撲関係者) 北勝海の絡んだ大勝負でも、どこか脇役として見られることが多かった。1989年7月場所、54年ぶりとなる同部屋横綱同士の優勝決定戦でも、主役はもちろん兄弟子の千代の富士。突き放しに活路を見出そうとする北勝海だったが、まわしを取られると為すすべもなく土俵を割った。 そんな北勝海が名実ともに主役を張ったのが、同年の初場所であろう。前年の5月場所中に持病の腰痛を発症して途中欠場となると、以後は3場所連続の全休。年を越した1月、復活を期して本場所に臨んだものの、北勝海は直前の発熱で出場すら危ぶまれていた。しかし、場所前の1月7日の朝、昭和天皇の崩御が伝えられる。 相撲好きで知られた昭和天皇を慮り、翌8日の初日が順延となったことが北勝海にとっては幸いとなった。体調を戻した北勝海は初日から白星を重ねると、14日目には前年3月場所の本割と決定戦で連敗し、逆転優勝を許した大乃国にも雪辱を果たす。 そうして迎えた千秋楽、相手は当時、大関で13勝1敗の旭富士(現在の伊勢ヶ浜親方)だった。ちなみに両者の対戦成績は、通算で北勝の23勝19敗と実力は拮抗(優勝決定戦を含む)。終生のライバルともいえる存在だ。 旭富士は14日目に苦手だった千代の富士を下すと、その勢いのまま千秋楽の本割でも北勝海を寄り倒す。ともに14勝1敗で並んだ優勝決定戦、北勝海がよく踏み込んで左前腕でカチ上げると、顎の上がった旭富士に全体重をかけてぶつかり、一気に寄り倒してみせた。 長期欠場からの復帰戦を優勝で飾った北勝海は、その表彰式が行われる土俵上で歓喜の涙を浮かべた。なお、昭和天皇への配慮から優勝パレードや祝賀会は中止されたが、それもまた質実剛健の北勝海らしいエピソードといえそうだ。
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スポーツ 2016年01月23日 12時30分
外野手出身の監督が大成しないって本当か!?(中編)
セ・リーグ最年長指揮官が47歳の阪神・金本知憲監督で、最年少が巨人・高橋由伸監督になる。40歳の高橋監督は12球団最年少でもある。 10月19日 原辰徳監督の退陣会見 10月20日 高橋由伸に監督就任を要請 10月21日 野球賭博事件に関するNPBの調査発表 10月22日 監督不在でのドラフト会議 10月23日 高橋由伸が監督要請を受諾 10月26日 就任会見 巨人の指揮官交代の流れを振り返ってみると、駆け足だったことが分かる。ひょっとしたら、『野球賭博事件』も影響しているのかもしれない。球団内調査では「福田聡志投手だけ」としていたが、NPBの追跡調査により、笠原将生、松本竜也の2投手の名前が新たに浮上。これを受け、原沢敦専務取締役球団代表も引責辞任しており、一連のダーティーイメージを払拭するため、クリーンな高橋由伸に監督を要請したとも取れなくはない。 しかし、関係者に話を聞いてみると、高橋監督が選ばれたのは賭博事件とは関係なかった。しかし、高橋由伸でなければならない理由はあったようだ。 「巨人には生え抜きのOBから監督を選ぶ不文律の伝統もある」(プロ野球解説者) そんな声もよく聞かれる。 前任の原辰徳氏は13年オフに新たに2年契約を結び直し、15年シーズンを戦った。前政権を合わせて計12年となる長期政権によるマンネリズムからも、シーズン途中から「新監督が招聘される」と見るメディアは少なくなかった。次期監督の本命と目された松井秀喜氏が前向きだという話は一切なく、 「江川卓氏でないとすれば、内部昇格ではないか」 と予想する向きもあり、大多数は川相昌弘ヘッドコーチ(当時)の名前を挙げていた。 阪神の和田監督の退陣が明らかになった直後もそうだった。「外部招聘でないとすれば、平田勝男ヘッドコーチ(当時)が相応しい」との声が出ていた。 両球団とも予想に反して、チームに新しい風を吹き込んでくれそうな新人監督を選んだ。 「メディアが川相、平田両ヘッドを後任に予想する声は球団にも届いていました。でも、両球団とも前政権を支えた筆頭コーチの昇格は考えていなかったようですね」(前出・プロ野球解説者) プロ野球の監督とは、勝つだけでは務まらない。プロ野球は人気商売でもあり、勝ってもお客さんが集まらなければ成り立たないのだ。巨人、阪神の両伝統球団は、采配の未経験者でも、ファンが「何かやってくれるのではないか」と期待を持たせてくれる人材を選ぶべきと判断したのだろう。セ・リーグの監督は全て40代となった。この年代はサッカーよりもプロ野球を好む。今まで以上に強い思い入れを持って観てくれるかもしれない。 「これまではON人気に頼ってきました。近年までその遺産にすがり、経営を続けてきた感も否めません。ONを知らない世代にも長くプロ野球を愛してもらうにはどうすればいいか、ファンと同年代の監督を選べば、これまで以上に感情移入してくれるのではないか」(球界関係者) その是非はともかく、プロ野球界の監督人選は、知名度、人気も加味しなければならないのである。よって、監督の現役時代のポジションはさほど重要ではないというわけだ。
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スポーツ 2016年01月22日 12時14分
外野手出身の監督が大成しないって本当か!?(前編)
今オフ、セ・リーグでは3球団が新監督を迎えた。奇しくも、3球団とも外野手出身の指揮官を選択した。プロ野球界には「外野手出身者は監督向きではない」との声もあるが、今年のセ・リーグのペナントレースを征したのは、東京ヤクルトスワローズであり、真中満監督(45)も外野手だった。過去にも外野手出身で優勝、日本一を勝ち取った指揮官はいた。それでも、外野手出身の監督が歓迎されない理由は、「ポジション上、守備のサインプレーに参加しないので、ゲームビジョンを組み立てるのが巧くない」からだそうだ。 野手出身のプロ野球解説者がこう言う。 「外野手出身の監督が『細かい野球をしない』との見方は否定できません。しかし、人それぞれ。DeNAのラミレス新監督は、ヤクルト時代に『監督のつもりでゲームを見ろ』という指導を受けています。これは野村克也監督の教えで、後任の若松、古田両監督からラミレスも学びました。将来は日本球界に残り、指導者になりたいとの意思を強く持っていたので、色々と勉強もしていた」 セ・リーグは外野手出身の監督が5人。他ポジションの出身者は、中日の谷繁元信監督(45)だけとなった。 阪神・金本知憲監督(47)、巨人・高橋由伸監督(40)、広島・緒方孝市監督(47)…。金本、高橋両監督が選出された背景に、球団の営業的事情もあったのではないだろうか。しかし、この外野手出身の両新任監督に興味深い共通点も見つかった。 阪神ヘッドコーチ=高代延博(61) 巨人打撃コーチ=内田順三(68) 両コーチとも、新監督の強い要望で昇格が決まったという。 高代コーチは作戦兼内野守備走塁コーチからの昇格で、若手育成に定評のあった内田コーチは二軍担当からの配置換えとなった。 金本体制のコーチ人事が発表されたとき、高代コーチの昇格について、球団側は「走塁、機動力の強化をはかる監督の要望」と説明していた。高代コーチは91年ドラフト会議で金本監督が広島入りした際の指導役である。高代コーチは「走塁、守備の指導でもっとも手を焼いた選手」として、金本監督をあげており、 「2人きりのときは、敬語は辞めてくださいと(金本監督に)言われた」 と、笑っていた。 金本構想によれば、高代コーチには引き続き、三塁コーチャーも務めてもらうという。ヘッドコーチ職は指揮官のサポート役であり、“三塁コーチャー兼任”は異例と言っていい。 いや、自身の師匠だからこそ、試合中の走塁指示を全て託せるのだろう。 「秋季キャンプ中の首脳陣の話し合いを見てですが、来季、ベンチでは矢野(燿大)、片岡(篤史)両コーチが金本監督の脇を固めると思われます。平田(勝男)チーフコーチが状況に応じて、若いコーチたちにアドバイスを送るようになるのでは」(関係者) 巨人・高橋由伸監督(40)は新人時代に打撃指導を仰いだ内田順三コーチを二軍指導から一軍に配置換えした。金本監督と同様に、高橋監督も「新人時代の師匠」に強い影響を受けたのだろう。 「内田コーチが秋季キャンプで真っ先に着手したのは、大田泰示の打撃フォーム改造です。あえて『脱力』で構えさせ、緩急で攻める投手にも対応できるようにしたいと話していました」(チーム関係者) 大田は将来を嘱望された大砲候補だが、まだ覚醒していない。打撃改造が良い方向に出ればいいが、逆に悪くなる可能性もある。まして、“脱力打法”なら、一発も狙える大田の長所を潰してしまうかもしれない。一般論として、打撃担当コーチは失敗した場合の引責を恐れ、打撃フォーム改造を避ける。内田コーチが迷わず、大田の打撃フォームの改造に着手したのは、彼の将来とチームのことを思ってだろう。 金本、高橋両監督は自身のプロ野球人生の第一歩を支えてくれた恩師を参謀に選んだ。球界では新人監督の采配を予想するとき、「現役時代にもっとも影響を受けた監督を踏襲する」という“定説”もある。両監督がどんな采配を繰り広げるかはまだ分からないが、こうも言えるのではないだろうか。もっとも影響を受けた指導者の教えを、若い選手たちにも伝えたいと−−。
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スポーツ 2016年01月20日 15時00分
大荒れ必至! 初場所より熱い4月理事長戦“三つ巴”綱引き
大相撲界の1年を占う初場所(両国国技館)が始まった。「この2場所、優勝から遠ざかっている白鵬は復活優勝できるか」「先場所の覇者、日馬富士の連覇はなるか」−−。今場所もまた、前売り券の売れ行きは上々。人気力士たちの熱闘に注目が集まりそうだが、それに負けない熱い闘いが、土俵外でも繰り広げられている。 こちらの主役は力士ではなく親方たち。初場所が終わると、2年に1度の役員候補選挙(理事選)がある。北の湖前理事長の急逝にともない、先月、すったもんだの末に代行していた八角親方(元横綱北勝海)が就任したが、その任期は3月まで。4月には改めて理事長を選び直すことになっており、今回の理事選の結果が大きく影響しそうなのだ。 「当初、次期理事長は八角親方で決まりとみられていたんですが、予想に反して揉めました。ここで八角理事長にスンナリ決まると4月の改選でもそのまま続投という可能性が高いので、いまのままの代行でいいじゃないか、と一部の理事が反発したのです。結果、2時間以上も協議し、6対5という僅少差で決まりました。この流れを受けて4月の改選でもひと波乱ありそうです」(担当記者) 八角理事長誕生に異論を唱えた急先鋒は、伊勢ケ浜理事(元横綱旭富士)と貴乃花親方。次期理事長に色気たっぷりの両者だが、とりわけ伊勢ケ浜親方は日馬富士、照ノ富士、安美錦ら、目玉力士を多く輩出している実績をちらつかせて論陣を張った。この相撲協会を二分しかねない状況に理事選がどうからんでくるのか。 「今回、定年や欠員などで最大派閥の出羽一門の3人をはじめ、4人の理事が入れ替わります。問題はそのうちの1人、“ポスト友綱”です。前回、伊勢ケ浜一門の友綱理事(元関脇魁輝)は出羽一門の支援を受けて当選、九重親方(元横綱千代の富士)が落選しましたが、その後継者が今回も同様の支援を受けられるとは限らない。そこを見越して九重親方が返り咲きに色気を見せています。もし九重親方が当選すれば、同門の八角理事長の支持層が広がるし、同時に伊勢ケ浜親方は大きく地番沈下するのです。貴乃花親方は時期尚早の声が大きい」(協会関係者) いい齢の大男たちが、これだけ大騒ぎするのだから、理事長職はよっぽどおいしいポストなのだろう。
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